モーリタニアとナミビアのグリーンアンモニア計画で、デンマーク企業が中国企業と協力覚書締結

(モーリタニア、ナミビア、デンマーク、中国)

パリ発

2026年10月26日

デンマークのグリーン水素開発会社グリーンゴー・エナジー(GGE)は9月21日、中国の江蘇双良新能源装備(SLG)と協力覚書(MOC)を締結した。同社がモーリタニアとナミビアで開発を進める大規模グリーンアンモニア・プロジェクト(2025年6月3日付地域・分析レポート参照)について、フィージビリティスタディー(FS、実現可能性調査)および基本設計(FEED)を推進し、資金調達の実現性を高めることが狙いだ。

今回の協力は、再生可能エネルギーおよびPower-to-X分野(注)における同社の統合的なプロジェクト開発能力に、SLGが持つグリーン電力由来の水素製造システム、設備製造、エンジニアリングサービスの専門性を組み合わせるものだ。

協力分野は、FSの策定、FEEDの技術支援、水素製造システムなど中核設備の評価・供給、エンジニアリング・技術サービスの提供だ。GGEのプロジェクト構想を実行可能な産業ソリューションとして具体化することを目指す。今回のMOCは協力の枠組みを定めたもので、モーリタニアおよびナミビアにおける個別プロジェクトの具体的な業務範囲、商業条件および実施体制については、今後各プロジェクトの進展に応じて策定される。

GGEがモーリタニアで開発を進める「メガトン・ムーン」プロジェクトは、2029年から2033年にかけて、市場の需要およびサプライチェーンの整備状況に合わせて段階的に規模を拡大する計画だ。2029年末までの完了を目指す第1フェーズでは、水電解設備500メガワット(MW)、陸上風力発電600MW、太陽光発電600MW(最大出力)を導入し、年間約33万9,000トンのグリーンアンモニアを生産する見込みだ。

同社はナミビアにおいても、大規模グリーン水素事業の推進に向けて、2024年9月に現地企業2社と覚書(MOU)を締結している。現地の再生可能エネルギー開発会社インノサン・エナジー・ホールディングスとは、グリーン水素製造向けの大規模な太陽光・風力発電プロジェクトを共同開発する。現地の鉄鉱石採掘会社ローデストーンとは、製鉄プロセスへのグリーン水素導入の可能性を共同で検討し、環境負荷の低いグリーンスチールの生産につなげたい考えだ。

(注)Power-to-X(PtX)は、再生可能エネルギーにより生じる電力を活用して、水素、合成燃料、化学物質、熱などの他の形態のエネルギーキャリアに変換すること。「X」は、さまざまなニーズに合わせて多様な最終製品を生産できる柔軟性を表している。

(渡辺智子)

(モーリタニア、ナミビア、デンマーク、中国)

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