米韓戦略投資案件「プロジェクト・スター」、テキサス州にガス火力発電所を建設へ、米商務省が発表
(米国、韓国)
ヒューストン発
2026年10月07日
米国商務省は9月30日、韓国との戦略的投資覚書に基づく投資案件「プロジェクト・スター」の計画を発表した(2026年10月2日記事参照)。テキサス州エンシナル(Encinal)に総事業費223億ドルを投じ、発電容量6.47ギガワット(GW)の天然ガス複合サイクル発電所を整備する。発電所は段階的な開発が予定され、2029年に運転を開始し、2032年に全面稼働が計画されている。なお、米国の一般的な原子力発電所1基の発電能力は約1GWとされる。
同プロジェクトは、不動産開発会社リレイテッド・カンパニーズ(Related Companies、本社:米国ニューヨーク州)と、電力事業者ネクステラ・エナジー(NextEra Energy、本社:米国フロリダ州)が共同で開発、建設、運営する。発電にはテキサス州産の天然ガスを活用し、テキサス州南部の天然ガス供給事業者のルイス・エナジー・グループ(Lewis Energy Group、本社:米国テキサス州)が土地およびガス・水道インフラを提供する。発電所の建設ピーク時には約8,400人の雇用創出が見込まれるほか、州内の発電能力拡大、テキサス州産の天然ガスの利用拡大、関連インフラ整備を通じた地域経済への波及効果も期待されている。
また、リレイテッド・カンパニーズは5GW規模のデータセンターキャンパスを併せて開発する計画
で、プロジェクト・スターを通じて発電した電力を同キャンパスに供給する。また、余剰電力をテキサス州の電力系統運用を行うアーコット(ERCOT)の送電網へ供給する。
テキサス州では、グレッグ・アボット知事(共和党)が8月3日、データセンター開発に伴う電力需要や水利用、水源確保、冷却技術、地域社会への影響などに関する包括的な監査方針
を示している。リレイテッド・カンパニーズによると、同プロジェクトはこうしたアボット知事が推進する「データセンターによる自前電源の確保」の方針に沿うもので、地域のインフラ強化や電力供給の信頼性向上に寄与するものとしている。
米韓両国は今後、同プロジェクトの設備供給、エンジニアリング、建設、長期的な運営・保守を含む幅広い分野で韓国企業の参画拡大を目指す。また、米国側はタービンを含む韓国製設備を米国内の類似プロジェクトへ供給する機会を韓国企業に提供する意向を示している。
(綿谷鮎子)
(米国、韓国)
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