中国商務部、貿易措置強化を求めるフランス・ドイツの非公式文書提出を批判
(中国、フランス、ドイツ、EU)
調査部中国北アジア課
2026年10月08日
中国商務部は10月6日、フランスとドイツが欧州委員会に対し、貿易防衛措置の活用強化や新たな保護措置の導入を求める非公式文書を提出したとの報道について、見解を発表した。商務部は、「保護主義は競争力を高められず、デカップリングやサプライチェーンの分断は自国と相手国の双方に損害をもたらす」と批判した。また、EUに対し、経済・貿易問題を政治問題化・安全保障問題化すべきではないと主張し、「誤った方法で誤った道を進み、最終的に自らに悪影響を及ぼすことは避けるべきだ」と牽制した。
フランスとドイツは10月5日、中国との貿易不均衡が議題となる10月15~16日開催の欧州理事会(EU首脳会議)を前に、欧州委員会に対し、非公式文書を提出した。文書では、アンチダンピング関税(AD)や補助金相殺関税(CVD)、セーフガードなど、既存の貿易措置の迅速化・強化を優先事項に挙げた。さらに、欧州の対外依存低減やサプライチェーンの集中是正を目的とする多角化措置の導入と、政治的または経済的手段によって市場歪曲(わいきょく)をもたらす第三国に対し、EU単一市場へのアクセス制限を可能とする新たな対抗措置を提案した。
ロイター通信(10月5日)によれば、提案は特定国を対象としていないものの、主に中国を念頭に置いたものとみられる。多角化措置に関しては、6月に行われた欧州理事会(EU首脳会談)後の記者会見において、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が言及していた(2026年6月25日記事参照)。市場歪曲をもたらす第三国への新たな措置に関しては、ロイター通信の取材に対し、ドイツ政府関係者は、EUには米国の通商法301条に基づく追加関税や中国による重要鉱物の輸出規制に匹敵する強力な対抗手段が必要だとの認識を示した。
(高畑友香)
(中国、フランス、ドイツ、EU)
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