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アルゼンチン政府、ルーラ・ブラジル大統領の再選に声明発表せず
(アルゼンチン、ブラジル)
ブエノスアイレス発
2026年10月28日
10月25日のブラジル大統領選決選投票で現職のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領が再選を果たしたこと(2026年10月28日記事参照)について、中南米各国政府が祝意を表明する中、アルゼンチン政府は公式にも非公式にも沈黙を続けている(現地時間10月26日午後7時時点)。
普段、自身のSNSへの投稿を多用するハビエル・ミレイ大統領も、選挙結果発表以降はルーラ陣営を批判する他人の投稿を拡散するのみで、自身ではまだ何も投稿していない(同)。ミレイ大統領は以前より、自身と政治的信条の近い右派のフラビオ・ボルソナーロ候補を公然と支持し、決選投票直前までルーラ大統領について激しい言葉を使った投稿を連投していた。
これに対し、アルゼンチンで左派のクリスティーナ・フェルナンデス元大統領は25日の夕刻に自身のSNSで、「ブラジル国民おめでとう。そして、自身7度目となる今回の大統領選挙において人々の感情と理性を呼び覚まし、この戦いに勝利する方法を知っていた同志ルーラ大統領、おめでとう」と投稿している。
大統領府、外務省による公式発表もなく、外相も自身のSNS含め沈黙を貫いている中、唯一SNSで投稿している政府高官は、ミレイ大統領の最側近であるサンティアゴ・カプート大統領顧問だ。カプート氏は結果発表間もないタイミングで「与党(ルーラ陣営)の敗北を予想していた評論家たちは、明日になれば論調を変えて『青い波(ミレイ政権による自由主義の波)は終わった』と言い出すだろう」と自身のSNSで投稿した。ただこれは、選挙そのものというよりも、ボルソナーロ候補の敗北がミレイ大統領の求心力を弱めるとの報道を予測し、それにあらかじめくぎを刺すことを意図したものだ。
一方で、翌日のアルゼンチン国内での報道をみると、今回の選挙結果が2027年10月に予定されているアルゼンチン大統領選で再選を目指すミレイ大統領にとって打撃になるとの見方を示したのは、「インフォバエ」紙(10月26日記事)などごく少数。ミレイ政権が声明を出さずに沈黙を続けている事実を淡々と報じるものや、「選挙結果とは別に両国の通商・外交関係はこれまでどおり維持される、と政府部内では認識されている」(「ラ・ナシオン」紙10月26日記事)」といった解説など、選挙結果と両国関係を冷静に報じる記事が大半だ。
他方、ルーラ大統領の再選を受け、10月26日のブラジル金融市場では株価と通貨が大幅に下落した。この影響で同日のアルゼンチン株式市場も全面安の展開となり、MSCIメルバル指数の終値は前日(前営業日)比で2.98%下落した。特に前営業日にはボルソナーロ候補勝利への期待感から前日比4.4%と急騰していたが、予想外の結果を受けて売りが先行し、上昇分の半分以上を吐き出すかたちとなった。債券市場でもアルゼンチン国債が売られたため、市場の警戒度を示すアルゼンチンのカントリーリスク指数(EMBIグローバル)が前営業日の707ポイントから26日には765ポイントへと急上昇した。
(峯村直志)
(アルゼンチン、ブラジル)
ビジネス短信 0678ffd862c367bc





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