インド・ニュージーランド自由貿易協定(FTA)、10月20日発効

(インド、ニュージーランド)

ニューデリー発

2026年09月28日

インド商工省は9月21日、ニュージーランドとの自由貿易協定(FTA)が10月20日に発効すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。両国は4月27日に協定に署名しており(2026年4月30日記事参照)、両国の国内手続き完了後に発効日を正式に決定した。

同FTAの発効により、インドからニュージーランド向け輸出品の全関税分類(タリフライン)が初日から無税となる。インド政府は、繊維・アパレル、皮革・履物、宝石・宝飾品、エンジニアリング製品、加工食品などの輸出拡大を見込んでいる。これまで最大10%だったニュージーランドの関税が撤廃されることで、インド企業は同国市場で他のFTA締結国と同等の競争条件を確保できるとしている。また、インド企業は原料炭、金属スクラップ、木材などの原材料をニュージーランドから無税で輸入できるようになり、インドの製造業者のコスト競争力向上につながることが期待される。

投資分野では、ニュージーランドがインドに対する200億米ドル規模の投資促進を表明している。対象分野としては農業、製造業、インフラ、スタートアップなどが挙げられている。また、インドの高度人材向けに年間5,000件の就労ビザ枠と1,000件のワーキングホリデービザ枠が設けられるほか、留学生についても人数上限が撤廃され、STEM(科学・技術・工学・数学)分野の学位取得者を中心に卒業後の就労機会が拡大される。

農業分野では、インド国内農家への影響を考慮し、乳製品や食肉(羊肉を除く)、主要農作物、砂糖、食用油などを関税譲許の対象外とした。一方で、ニュージーランド産のキウイフルーツ、リンゴ、マヌカハニーについては関税割当制度(TRQ)を導入し、最低輸入価格や輸入時期の制限を設けることで、市場開放と国内産業保護の両立を図る。

インドとニュージーランドは、ナレンドラ・モディ首相の7月のニュージーランド訪問を機に戦略的パートナーシップを締結しており、2030年までに両国間の財・サービス貿易額を70億ニュージーランド・ドル(約6,300億円、1ニュージーランド・ドル=約90円)へ倍増させる目標を掲げている。今回のFTA発効はその実現に向けた中核的な施策として位置付けられる。

(町田早弥香)

(インド、ニュージーランド)

ビジネス短信 fa80e7db0f90a456