南米最大級の書籍展示会で過去最多76万人来場、日本のマンガが人気
(ブラジル)
サンパウロ発
2026年09月30日
南米最大級の書籍展示会「ビエンナル・インターナショナル・ド・リブロ・デ・サンパウロ(Bienal Internacional do Livro de São Paulo)」が9月4~13日、ブラジルのサンパウロ市で開催された。同展示会は2年おきに同市で開催されており、主催者の発表
によると、28回目となる今回は、前回(2024年)来場者の72万2,000人を上回り(2024年9月26日記事参照)、過去最多となる約76万人が来場した。主催者によれば、1日当たりの平均売上高は前回比で57%増加した。
会場の様子(ジェトロ撮影)
今回の展示会では、来場促進策として入場料の一部を会場内での書籍購入に充当できるキャッシュバック制度が拡充された。今回新たに導入された、月~木曜の午後5時以降の一般向け夜間チケット(30レアル、約900円、1レアル=約30円)では、入場料全額を会場内の書籍購入に利用できる仕組みを採用した。また、現地の学校による団体来場も多く、10~20代の来場者が目立った。
展示会の主な出展者は、出版社、書店、文具店、個人作家など269にのぼった。
ブラジルで人気の日本の漫画(以下、マンガ)のポルトガル語翻訳を出版する大手出版社のJBC、パニーニ・ブラジル、NewPOP(注1)の各ブースは、10~20代の若年層を中心に多くの来場者が訪れた。
JBCによると、同社ブースのベストセラー作品は添付資料表のとおりで、1位は2025年6月のリオデジャネイロ開催時に続き、「ハイキュー!!」だった(注2、2025年6月25日記事参照)。
各ブースで販売されていたマンガの価格は平均30~60レアル程度。なお、会場内では割引販売が実施されており、多くの来場者がマンガを購入する姿が見られた。
マンガ以外では、代表作「変な家」が映画化され日本国内でも話題となった雨穴氏のミステリー作品「変な絵」「変な地図」なども販売されていた。
(左)マンガを手に取る来場者、(右)書籍購入のための行列(ともにジェトロ撮影)
イタリアの大手出版社のブラジル法人、パニーニ・ブラジルのブースでは、「ONE PIECE」「葬送のフリーレン」「ダンダダン」「薬屋のひとりごと」などの人気作品(注3)のほか、LGBTQをテーマとした作品を集めた棚も設けられていた。
NewPOPの営業担当者によると、「今回の展示会は非常に多くの来場者でにぎわい、会期中に複数回の在庫補充を行うほど販売が好調だった」という。同社は今回で3回目の出展となるが、ブース面積は初出展時と比較して約1.5倍に拡大した。同社のベストセラーは、KADOKAWAグループが創設した一般読者参加型のマンガ賞である、次にくるマンガ大賞2023のウェブマンガ部門で1位を受賞した「気になっている人が男じゃなかった」で、ブースには同作品を求める長い列ができていた。
(左)マンガを取り扱うNewPOP出版のブース、(右)店頭に並ぶマンガ(ともにジェトロ撮影)
(注1)ブラジルでのマンガの市場規模を含む日本アニメ関連サービス・商品の人気についての詳細は、調査レポート『アニメ関連サービス・商品に関するブラジル市場レポート(2025年3月)』を参照。
(注2)JBC出版のブースで紹介されていたベストセラーについては添付資料表を参照。
(注3)「ONE PIECE」「葬送のフリーレン」「ダンダダン」「薬屋のひとりごと」はいずれも日本で高い人気を集める作品で、テレビアニメ化や映像化などを通じて国内外で広く認知されている。
(佐藤由夏)
(ブラジル)
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