ベネズエラのロドリゲス大統領代行、ニューヨークでチリのカスト大統領と会談、外交関係を徐々に再開

(ベネズエラ、EU、英国、パラグアイ、チリ、トリニダード・トバゴ)

カラカス発

2026年09月25日

米国によるニコラス・マドゥーロ氏(ベネズエラ大統領)の逮捕を受けて、外交政策の移行期として、ベネズエラはさまざまな国々との外交関係を徐々に再開しつつある。デルシー・ロドリゲス大統領代行は9月23日、ニューヨークで開催された国連総会への出席を機に、チリのホセ・アントニオ・カスト大統領と2国間会談を行い、地域課題、2国間関係の進展、および相互に関心のある諸問題について意見を交わした(ベネズエラ外務・国際通商省プレスリリース9月23日付)。カスト大統領は、今後数カ月以内に外交関係を回復させるための第一歩として、領事関係を早期に再開させることを表明した(「エル・パイス」紙9月24日付)。

ロドリゲス氏は9月23日、トリニダード・トバゴのカムラ・パサード=ビセッサー首相とも会談した。両首脳は友好と協力の絆を再確認し、貿易、エネルギー、安全保障、航空ネットワーク、観光、災害リスク管理、環境保護、農業、文化の各分野における交流の強化と相互利益の促進に向けた作業計画を合意した。ベネズエラ政府は、2国間関係の新たな段階の幕開けとなったと評価している(ベネズエラ外務・国際通商省プレスリリース9月23日付)。

ニューヨークにおける諸外国首脳との会合に先立ち、その他の国・地域との間でも関係改善が図られていた。

EUとの間では、双方が代理大使級から大使級へ外交代表を引き上げる動きがみられた。ベネズエラ外務省のオリベル・ブランコ第1次官は9月15日、カラカスに着任したEUの新大使のジル・ベルトラン氏を歓迎した。ベネズエラ側も同時期にラウル・リ・カウシ氏をEU駐在大使に指名している(ベネズエラ外務・国際通商省9月16日付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

英国に関しても、デルシー・ロドリゲス大統領代行が9月18日、英国の臨時代理大使であるコリン・ディック氏と会談した。両国は、外交関係の完全な回復に向け、相互の外交代表を大使級とする方針で合意している(ベネズエラ外務・国際通商省プレスリリース9月18日付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。英国は2019年に野党指導者フアン・グアイド氏をベネズエラの暫定大統領として承認した(2019年1月29日記事参照)ため、ベネズエラとの関係は2019年以降、長期にわたる疎遠状態に陥っていた。

英国としては、ベネズエラの民主主義への移行を支援し、人権を擁護し、地震後の復興を推進し、英国企業の商業的利益を直接的に守るほか、英国に留保されている金など、海外で凍結されているベネズエラの資産の返還についても議論するための対話の場を設けるなど、ベネズエラの対外関係の改善において建設的な役割を果たす意向だ(英国政府プレスリリース9月15日付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、主要各紙報道9月15~18日)。

パラグアイのサンティアゴ・ペーニャ大統領は9月19日、ベネズエラの首都カラカスでデルシー・ロドリゲス暫定大統領を公式訪問した。首脳会談に同席した両国の外相は、2024年のベネズエラ大統領選挙の結果をめぐる緊張を背景に2025年から中断されていた外交・領事関係を再開するための覚書に署名した(ベネズエラ外務・国際通商省プレスリリース9月19日付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ペーニャ大統領は、商工業の振興やエネルギー分野における協力に加え、パラグアイ政府がベネズエラ石油公社(PDVSA)に対して負っている債務問題の解決に向けた意思についても言及した。

(マガリ・ヨネクラ)

(ベネズエラ、EU、英国、パラグアイ、チリ、トリニダード・トバゴ)

ビジネス短信 cc8185279b634d0b