トカエフ大統領がソウル訪問、石油・ガスおよび重要鉱物分野で新たな合意
(カザフスタン、韓国)
タシケント発
2026年09月30日
初の韓国・中央アジア首脳会議への出席を目的とした韓国公式訪問(2026年9月18日記事参照)の一環として、カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は9月15日に韓国の李在明大統領と会談し、2国間関係を包括的戦略パートナーシップの水準へ引き上げることで合意した。また、トカエフ大統領が同日出席した韓国財界との円卓会議では、石油・ガス分野および重要鉱物分野での協力が新たに合意された。
「カザフスタン・韓国」ビジネス円卓会議では、総額191億9,000万ドルに及ぶ82件の合意文書が締結された。カザフスタンの基幹産業である石油・ガス分野では次の合意が実現した。
- カザフスタン国営ガス会社カザクガズは、韓国の現代エンジニアリングなどと、カラチャガナク油ガス田を供給源とする年間50億立方メートルの処理能力を有するガス処理プラント建設に関する合意書を締結した。プロジェクト総額は60億ドル。
- 国営石油ガス会社カズムナイガスはサムスンE&AをEPC(設計・調達・建設)事業者とし、パブロダル石油化学コンビナートの年間処理能力を600万トンから900万トンへ拡張する。プロジェクト総額は30億ドルとなる。
さらに、韓国海外インフラ都市開発支援公社(KIND)は、官民投資ファンドのカザフスタン・インベストメント・コーポレーションと、エネルギーおよびインフラプロジェクトへの投資を目的とした総額10億ドルの共同ファンドを50対50の出資比率で設立することで合意した。
韓国側は、カザフスタンとの重要鉱物に関するサプライチェーンの構築・強化にも高い関心を有している(「聯合ニュース」9月15日)。その一環として、韓国地質資源研究院(KIGAM)は、国営鉱業会社タウ・ケン・サムルクおよびオグネフスキー鉱業・選鉱コンビナートと包括的合意書を締結し、バケンノエ・リチウム鉱床におけるボーリング調査を実施し、将来的な開発可能性を評価することとなった。
李大統領は韓国・中央アジア首脳会談に合わせて開催された「韓国・中央アジアビジネスサミット」で、「両国の協力は単なる原料取引の枠を超えるべきである」と強調した(「聯合ニュース」9月16日)。これに関連して、双方は韓国産業技術振興院の参加の下、カザフスタンのアルマトイに希少金属・レアアース(金属)共同研究センターを設立することで合意した。また、ポスコ・ホールディングスとタウ・ケン・サムルクは戦略的技術協力に関する覚書を締結し、カザフスタン国内におけるレアアース材料の加工、分離および精製技術の発展を推進することとなった。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(カザフスタン、韓国)
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