欧州委、食品接触包装のPFAS規則の適合性確認に関する作業文書を公開
(EU)
ブリュッセル発
2026年09月30日
欧州委員会のホームページ上に、包装・包装廃棄物規則(PPWR、注)の食品接触包装に適用されるPFAS(有機フッ素化合物)濃度上限値への適合性を確認するためのサンプリング・分析方法に関する作業文書
(7月16日付)が掲載された。
2026年3月30日に公表されたPPWRのガイダンス(2026年4月14日記事参照)では、段階的アプローチを推奨し、第1段階として、総フッ素量(TF)が50mg/kg未満である場合、当該試料は適合しているとみなすことができると記載していた。一方、作業文書では、2026年8月12日から適用開始されたPPWR第5条第5項で定めるPFAS規制について、個々のPFAS(25ppb)、PFASの合計値(250ppb)、ポリマーPFASを含むPFAS全体(50ppm)の3つの上限値を示した上で、食品接触包装はこれらすべての要件に適合する必要があると説明した。また、PPWR上は意図的添加PFASと非意図的混入PFASを区別していないものの、欧州委員会は、これまでの予備的分析では、上限値を超過したのはPFASを意図的に使用した包装材のみであったとしており、現段階では意図的使用が管理上の主要な対象になっていることを示唆した。
同文書は、適合性の立証に当たり、以下の原則に基づくことを推奨している。(1)包装材の種類、サプライチェーン構造、汚染リスクを考慮したリスクベース・アプローチを採用すること。(2)全ての包装について試験を実施する必要はなく、試験が必要な場合には可能な限りサプライチェーンの上流段階でサンプリングを実施するとともに、適切な技術文書によって裏付けること。(3)試験頻度については、組成や製造工程に重大な変更が生じた場合、また新たな科学的知見が得られた場合に実施すること。(4)バリア材、インキ、接着剤、コーディング剤、加工助剤へのPFASの意図的使用を回避すること。これらの原則は比例的かつ一貫性を確保しつつ、技術的にも妥当な方法による適合性確認を推進することを目的としている。
また、同文書には、事業者向けのサンプリング・試験に関する推奨事項に加え、試験機関や加盟国当局向けの具体的な推奨事項も盛り込まれている。例えば製造事業者向けには、第5条第5項への適合性確認に当たり、まずサプライチェーン情報に基づいてPFASの使用や汚染リスクを評価し、問題がなければ「低リスク製品」として扱う一方、不明な場合やリスクがある場合には試験へ進むアプローチを示した。なお、作業文書に法的拘束力はない。
(注)詳細は特集「EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)関連情報」参照。
(薮中愛子)
(EU)
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