欧州委、包装・包装廃棄物規則のガイダンスを発表
(EU)
ブリュッセル発
2026年04月14日
欧州委員会は3月30日、包装・包装廃棄物規則(PPWR、注)のガイダンス
を発表した(プレスリリース
)。8月12日から要件が順次適用開始(2024年12月20日記事参照、添付資料表参照)となる前に、解釈が分かれていた点や企業などから説明を求める声が多かった部分について考え方を整理、明示したもの。
1つには、製造事業者(manufacturer)と生産者(producer)の定義の明確化がある。製造事業者は、包装または包装された製品を製造する自然人または法人を指すが、必ずしも包装の物理的な製造者を意味するものではない。判断基準は(1)包装の設計や仕様を決定できる立場にある者、(2)商標またはブランドの所有者、の2つの要素となる。また、同一の包装について、製造事業者はサプライチェーン内で1社に限定され、包装の適合に関する責任を負う。一方の生産者は、当該加盟国において、包装または包装された製品を初めて上市する製造者、輸入者または流通事業者のいずれかを指す。該当する加盟国における包装廃棄物の回収および再資源化に要する費用の支払いについて責任を負う。当該当局に登録および報告を行い、当該包装が廃棄物となることが見込まれる加盟国において、拡大生産者責任(EPR)に基づく手数料を支払わなければならない。包装の環境負荷を左右する設計責任と、加盟国別に実施される廃棄・回収責任が異なる主体に帰属することを想定し、双方に最も実効性のあるかたちで義務を割り当てている考えを明確化した。
包装表示については、デポジット・リターン制度を除き、EUレベルで完全に調和された制度となり、加盟国の独自表示は認められないことが示された。医薬品や医療機器などの専門用途や産業用包装、Eコマースを除く輸送用包装は適用対象外となる。表示の具体的な仕様は8月12日までに実施規則で定められる予定。
また、輸送用包装の再利用目標は、EU域内での使用が前提であり、第三国からの国際輸送後、第三国からの国際輸送後、EUへの通関地点となる倉庫(加盟国)から、単一の最終仕向け地(加盟国)直送される場合には、再利用可能な包装への切り替え義務は求められないと示された。
このほか、包装の定義の解釈、食品接触包装における有機フッ素化合物(PFAS)の制限、再生材含有率義務における例外の判断軸など留意すべき実務上の説明が含まれる。また「よくある質問(FAQ)
」をあわせて公表した。
(注)規則の詳細については、ジェトロの調査レポート「EU循環型経済法の最新概要(2024年11月)」を参照。
(薮中愛子)
(EU)
ビジネス短信 1d678434b61cc013





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