ウクライナ中銀、政策金利を16.0%に引き上げ、2会合連続の利上げ

(ウクライナ)

調査部欧州課

2026年09月25日

ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)は9月17日、政策金利を15.5%から16.0%へ0.5ポイント引き上げることを決定した(9月17日付プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。新金利は18日から適用された。7月30日の会合で15.0%から15.5%へ引き上げたのに続き、2会合連続の利上げとなった(2026年8月3日記事参照)。

NBUは、底堅い基調的な物価上昇圧力や供給ショックの二次的な影響、中期的なインフレリスクの高まりを踏まえ、追加利上げを決定した。通貨のフリブニャ資産の魅力および外国為替市場の安定を維持し、中期的にインフレ率を目標の5%へ低下させる狙いがある。

2026年8月の消費者物価上昇率は前年同月比8.1%。NBUによると、8月の上昇率は7月時点の予測をやや上回った。中東情勢の緊迫化を背景に燃料価格が想定以上に上昇したほか、ロシアによる重要インフラへの攻撃に伴い、一部の公共料金の上昇ペースも速まった。

NBUは、基調的な物価上昇圧力が依然として強い背景として、電力、物流、人件費上昇に伴う企業の生産コスト上昇を挙げた。加えて今後についても、ロシアによる物流、生産、重要インフラ施設への攻撃の激化や、従来想定を上回る燃料価格が物価を押し上げる可能性があるとした。

他方、NBUは今回の利上げによる影響については限定的との見方を示す。労働市場と個人消費は底堅いと評価したほか、史上最長の信用拡大期を記録しているとし、今回の追加利上げが銀行の融資活動を大きく抑制することはないとの見方を示した。

NBUは今後の金融政策について、柔軟に対応する姿勢を示す。攻撃が激化する中で企業の資金調達を支援するため、融資へのアクセスを拡大する措置を採択し、その他の措置に関する検討も進行中であるとしている。NBUは、インフレリスクがさらに高まれば追加措置を講じる一方、治安悪化によって消費や雇用が大きく冷え込んだ場合には、金融環境の緩和を検討するとしている。次回の金融政策決定会合は10月29日に予定されている。

(後藤大輝)

(ウクライナ)

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