台湾経済部、電気料金引き上げをいったん見送り、12月に再検討へ
(台湾)
調査部中国北アジア課
2026年09月25日
台湾の経済部は9月18日、2026年第2回電気料金審議会を開催し、電気料金の引き上げをいったん見送り、2026年12月に予定される第3回審議会で再度検討すると発表
した(注1)。台湾電力によると、中東情勢の緊迫化に伴う燃料価格の高騰により、本来は今回、12.83%の大幅な引き上げが必要な状況にあった。しかし審議会は、台湾電力の適切なコスト管理を評価した上で、同社の財務負担軽減に向け、まずは値上げではなく、当局による711億台湾元(約3,555億円、1台湾元=約5円)の予算措置の実現を優先すべきだとの見解を示した。
経済部によると、国際原油価格は1バレル当たり68~132ドルの間で変動しており、依然として不確実性が高い。中東での戦争後、台湾電力は域内のインフレ抑制のために燃料コスト増を吸収し続けており、2026年3月から8月までの負担額は約711億台湾元と推計される。また、半導体や人工知能(AI)関連産業における電力需要が急増する一方で、伝統産業(注2)が構造転換に苦慮しているという産業界の現状も考慮された。審議会は、物価の安定と台湾電力の財務健全化を両立させるため、経済部に対し、同社への予算措置について立法院での承認獲得を求めた。
(注1)2025年同時期の第2回電気料金審議会では民生用(家庭・小規模商店向け)の電気料金が引き上げられたが(2025年9月26日記事参照)、今回は全ての用途で据え置きとなった。
(注2)経済部が2010年に策定した「伝統産業の競争力向上プラン」では、伝統産業を「新興重要戦略性産業以外の産業」と定義し、製造業だけでなく、農業やサービス業にも存在するとしている。
(藤本海香子)
(台湾)
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