カナダと米国、338条関税発表後3回目の閣僚級協議、通商合意に向け協議継続

(カナダ、米国)

調査部米州課

2026年08月12日

カナダのドミニク・ルブラン・カナダ-米国貿易・州政府間関係・国内貿易・ワンカナダ経済担当相とジャニス・シャレット対米首席貿易交渉官は8月11日、米国の首都ワシントンで米国通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表と会談した。対カナダ338条関税発表後3回目の閣僚級協議となる(2026年8月10日記事参照)。

両国の閣僚は、米・カナダ間の通商問題について協議したとみられる。米国は7月24日に1974年通商法301条に基づき、カナダ産品に10%の追加関税の適用を開始した(2026年7月24日記事参照)。7月20日には1930年関税法338条に基づき、カナダ産の乳製品、アルコール飲料、自動車部品に対し、50%の追加関税を課す大統領布告を発表している(2026年7月21日記事参照)。また7月1日には、カナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA、注)の延長に向けた3カ国協議が開催されたが、延長合意には至らなかった(2026年7月3日記事参照)。

今回の会談について、8月11日時点で両国政府から正式な発表はない。一方、ルブラン氏は自身のSNS投稿で、「協議は継続中であり、カナダの利益を断固として推進し守るべく、引き続き交渉を行う」と述べた。

8月17日までにトランプ大統領へ合意枠組み案を提示か

対カナダ338条関税の発動(8月19日)が迫る中、「CBCニュース」(8月11日)などカナダの複数のメディアによれば、ルブラン氏とグリア氏は、早ければ8月17日までに、米国のドナルド・トランプ大統領に対し通商合意に向けた枠組み案を提示する見通しだ。カナダ政府は、米国による338条関税の発動見送りや分野別関税の引き下げと引き換えに、米国産品に対する報復関税の撤廃、米国産酒類の販売再開、州政府の調達制限の見直し、乳製品の関税割当の配分方法に関する米国側の解釈受け入れなどを検討しているとされる(「グローブ・アンド・メール」8月7日)。

(注)米国では「USMCA」、メキシコでは「T-mec」とも呼ばれる。

(木村勇翔)

(カナダ、米国)

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