カナダ、CUSMA延長への支持をあらためて表明、見直し協議は継続
(カナダ、米国、メキシコ)
調査部米州課
2026年07月03日
カナダのドミニク・ルブラン カナダ-米国・州政府間関係・ワンカナダ経済担当相は7月1日、オンラインで開催されたカナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA、注1)の見直し協議に参加したと発表
した。カナダはCUSMAを16年間延長することに積極的な姿勢をあらためて示すとともに、米国やメキシコとの間で今後の貿易・投資の枠組みに向けて引き続き協議を継続する考えを示した。
ルブラン氏はオンラインで開催された見直し協議で、CUSMAの延長に対するカナダの揺るぎない支持を表明した。発表によると、CUSMAは北米全域で数百万もの雇用を支えるとともに、カナダ企業が最も重要な貿易相手国である米国とメキシコへの安全かつ予測可能な市場アクセスを維持する上で重要な役割を果たしているとした。
一方で、米国がCUSMAの延長に応じない見解を示したことから(2026年7月2日記事参照)、見直し協議は今後も継続される見通しとなった(注2)。これについてルブラン氏は、北米の繁栄と競争力を支える3カ国間の貿易・投資の枠組みを維持・強化するための方策を引き続き模索することの重要性について認識が一致したと説明した。また、カナダ産の鉄鋼、アルミニウム、自動車、木材などに対する米国の分野別関税への対応も協議の対象になるとした。
ルブラン氏は協議後のメディア出演で、「米国による分野別関税は3カ国全てに深刻な経済的負担をもたらしているほか、米国内の物価にも悪影響を与えていることを、ジェミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表に説明した」と述べた(「CBCニュース」7月1日)。
カナダのマーク・カーニー首相は6月30日、記者団に対し、「建設的な意見交換が行われることを期待しているが、明日(7月1日)に大きな進展や劇的な展開が起きるとは考えていない。署名に向けたペンを用意しているわけではない」と述べ、現時点で最終合意には至っていないとの認識を示していた。
CUSMAの見直しを巡っては、メキシコも16年間の延長を求めており(2026年7月2日記事参照)、今後の米国の対応が注目される。
(注1)米国ではUSMCA、メキシコではT-mecと呼ばれる。
(注2)USMCAの条文上、延長に合意できなかった場合、その後も毎年見直しが継続され、合意に至った時点から16年間延長される。最終的に合意に至らない場合、USMCAは条文に従い2036年に失効する。
(木村勇翔)
(カナダ、米国、メキシコ)
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