アルジェリアで中国製自動車の輸入が急増、並行輸入が新車供給を補完

(アルジェリア、中国)

パリ発

2026年08月28日

2026年上半期(1~6月)にアルジェリアが中国から輸入した中国製自動車は、中国の乗用車市場信息聯席会(CPCA)の公表データによると14万3,012台となり、前年同期比約3.35倍を記録した。中国の自動車輸出先別で、アルジェリアは第10位となっている。また、2026年上半期に中国から輸入された車両の大半は並行輸入(注)であり、吉利汽車(ジーリー)、奇瑞汽車(チェリー)、力帆集団(リーファン)など中国系メーカーのほか、中国で生産・販売される欧州ブランド(フォルクスワーゲンなど)も輸入されていると現地メディアが報じた(8月12日付「アルジェリア・エコ」)。

ヤヒア・バシール産業相によれば、2025年には、3年未満の中古車5万4,418台(並行輸入)および新車4万2,000台の計9万6,418台が輸入された。同国の新車需要が年間約40万台以上と推計される中、ディーラーによる供給不足の状態は続いており、並行輸入が新車需要を事実上補完しているとされる。なお、国内の自動車生産能力については、ステランティスが2025年5万3,000台、2026年目標は9万台と拡大途上にあるものの(2026年4月14日記事参照)、需要を満たす水準にまだ達しておらず、この供給不足が並行輸入拡大の一因となっている。

アルジェリアでは、国内自動車生産拡大を目的に輸入規制が長年強化され、2017年以降は新車輸入ディーラーによる輸入が停止した(2023年1月30日付地域・分析レポート参照)。しかし、新車供給不足が深刻化したことから、政府は方針を転換し、2023年3月から新車輸入ディーラーへの営業認可を再開し(2023年11月21日記事参照)、輸入割当を一時的に実施した。これにより、ディーラーは2022~2024年の3年間で延べ17万9,255台を輸入した。

一方で、政府が一時的措置の1つとして導入した並行輸入制度は、2020年財政法第110条により「3年に1回」を上限として3年未満の乗用車輸入が認められたことに始まり(2020年1月21日記事参照)、2023年2月付23‑74号政令で中古乗用車・商用車の通関手続きおよび適合性審査に関する要領が制度化された。さらに2025年財政法の第208条により、税制面および転売に関する規定が補完された。

(注)アルジェリアにおいては、輸入ディーラーではなく、個人が行う自動車の輸入のことを指す。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア、中国)

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