2020年財政法を公表、外資出資規制を緩和

(アルジェリア)

パリ発

2020年01月21日

アルジェリア政府は2019年12月30日付81号官報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で2020年財政法を公開した。同法は12月11日に制定され、2020年1月1日に施行された。国内経済が低迷する中(2019年12月11日記事参照)、政府は経済活性化を狙い、幾つかの経済促進策を導入した。中でも、2009年に導入された外資出資比率の制限に関する緩和措置が注目されている。

財政法第109条により外資の出資比率を最高49%に制限する51/49措置は、アルジェリア経済にとって戦略的と設定された産業分野のみに限られ、「非戦略的セクター」は対象外となる。戦略的な産業分野については、財務相が国会の財政・予算担当委員会に報告した後、対象セクターリストを政令で発表する運びだ。ルカル前財務相の国会での発言では、石油・ガス、鉱業、金融、保険などが対象分野の候補として挙げられている〔2019年10月1日付、アルジェリア通信(APS)〕。ただし、「非戦略的セクター」の上限比率の有無など、緩和措置の詳細を正確に把握するには、施行令の発表を待つ必要がある。

また、第108条により、戦略的かつ経済基盤強化につながる投資計画に限り、国際的な開発金融機関による資金調達が可能となった。高速道路の建設などインフラを強化すると判断されたものが対象となる。今後はアフリカ開発銀行(AfDB)など海外の金融機関による借款スキームが増加する可能性もある。

さらに、2020年財政法に電子産業・自動車産業を対象とした新たな措置が盛り込まれた。まず、第116条では、携帯電話組み立て用CKD/SKD部品を対象とした30%の輸入税が導入された。また、2009年以降、原則として全ての輸出入取引に際して、公認銀行での手形支払場所指定(Domiciliation bancaire)が義務付けられている(2016年3月30日記事参照)が、第67条により、CKD/SKD部品を輸入する場合、手形支払場所指定手続きの際に取引額の1%相当が課税対象となる。同税の最低金額は2万アルジェリア・ディナール(約1万8,000円、1アルジェリア・ディナール=約0.9円)。第110条では車齢3年以内の中古車の個人輸入も認められる。

石油・ガスビジネスの法的環境の再整備により、外資系企業の参入を促進する目的で導入された2019年12月11日付炭化水素法(官報79号掲載)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に続いて、2020年財政法もアルジェリアの投資環境に大きく影響することが予想される。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア)

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