ステランティス、アルジェリア工場の拡張を発表
(アルジェリア、イタリア、中国、ドイツ)
パリ発
2026年04月14日
イタリアの自動車メーカー・フィアットを傘下に持つ自動車大手ステランティスのサミール・シェルファン中東アフリカ事業担当最高執行責任者(COO)は4月7日、リンクトイン(LinkedIn)上で、アルジェリア北西部オラン県タフラウイにあるフィアット工場の拡張計画を発表した。今回の拡張により、約1,000人の新規雇用が創出される見通しだ。同社の生産は主にアルジェリア国内市場向けであり、完成車輸入に対する厳しい制限の下、現地生産が市場アクセスの前提となっている。
同工場は2023年12月の稼働開始(2023年12月21日記事参照)以降、生産能力を拡大しており、2024年の1万7,000台から2025年には5万3,000台へ増加、2026年には9万台の生産を目標としている。今回の拡張により、2028年までに年間生産能力を13万5,000台へ引き上げる見込みだ。ステランティスの工場は、現在アルジェリアで稼働している唯一の乗用車生産工場であり、ルノーの工場は依然として生産を再開していない(2025年6月16日記事参照)。
中国系自動車メーカーの工場計画も2024年以降に発表されたが(2024年5月29日記事参照)、実際に稼働に至ったのは中堅メーカーである江淮汽車(JAC)の商用車プロジェクトのみだ。同社の小型トラックの現地生産が2026年1月にアイン・テムシェント県で正式に開始された。年間生産能力は10万台という(1月12日付「エル・ワタン」)。
国内自動車産業の促進と保護に関する政府の方針の下、自動車メーカーは、アルジェリア国内での製造に際し、政令22-384号に基づき、最終営業認可取得後、2年後に10%以上、3年後に20%以上、5年後に30%以上の国内調達率を達成する必要がある。このため、ステランティスは対応を急いでいる(2025年6月16日記事参照)。同工場では2025年9月に溶接工場および塗装工場が新設され、組立ライン稼働開始からわずか2年でCKD生産へ移行した。
また、同工場向け部品の現地調達も強化している。2025年6月時点でティア1(注)パートナーは12社だったが、現地部品サプライヤーと2026年2月に5件、同年4月に1件の新規パートナーシップを締結した。サービスネットワークの拡充を含め、現地化戦略を多面的に推進している。
なお、ステランティスのシェルファン最高執行責任者(COO)は1月13日付のリンクトイン投稿で、同社傘下のドイツ自動車大手オペルもアルジェリアで自動車生産工場を建設する方針を明らかにしたが、詳細は公表されていない。
(注)ティア1は自動車メーカーと直接取引を行うサプライヤーで、車両の主要なコンポーネントやシステムを提供。
(ピエリック・グルニエ)
(アルジェリア、イタリア、中国、ドイツ)
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