全人代、政府調達法と入札・応札法の改正案の意見募集稿を発表
(中国)
北京発
2026年07月08日
中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は6月26日、「政府調達法(改正案
)」「入札・応札法(改正案)
」の意見募集稿を発表した。意見募集の締め切りはいずれも7月25日となっている。
「政府調達法(改正案)」では、現行法からの変更点として、第1条の本法制定の目的に、「全国統一大市場」の建設(2026年6月5日記事参照)を推進し、経済社会の質の高い発展に資するという文言が追加された。このほか、法律の適用範囲が見直され、政府調達の政策機能の強化が示された。また、調達予算から調達需要、調達の実施、契約履行、検収に至るまで、調達プロセス全体を対象とした管理が新たに追加された。さらに、各種経営主体による平等な政府調達への参加を国が保障することが明確化された。加えて、調達主体が調達ニーズに応じて供給者の資格要件を定める際には、同要件が契約の履行に直接関係し、かつ調達案件の特性に適合していなければならないと規定され、不合理な条件によって供給者を差別的に扱うことが禁止されている(注1)。このほか、調達予算の設定、調達実施計画、調達意向の公開などに関する規定を含む「政府調達実施前の準備」の章や、「政府調達のデジタル化」の章が新設されるなど、幅広い分野にわたる改正案が示されている(注2、注3)。
「入札・応札法(改正案)」では、入札・応札分野における腐敗防止に向けた監督管理措置の整備を重点的に進めるとして、入札が義務付けられている案件について、入札計画の公表に加え、落札結果、選定方法、落札者を決定した主な理由などの情報を公開することが明確化された。また、入札・応札に関する資料は少なくとも15年間保存し、選定の過程については、全過程の記録と追跡可能な管理を行うことが求められる。さらに、応札者や潜在的応札者の資本の所有形態、組織形態、経営規模を限定してはならないとする規定が追加されたほか、入札・応札に関する政策措置を策定する際には、公平競争審査を経ることが新たに盛り込まれた。このほか、処罰の厳格化として、談合、贈賄による落札、落札案件の不正な譲渡などの違法行為に対する罰金額を、従来の「案件金額の0.5%以上1%以下」から「2%以上10%以下」へと大幅に引き上げている。
(注1)中国日本商会が6月11日に発表した「中国経済と日本企業2026年白書」では、「予見性・透明性、公平性が確保されたビジネス環境整備」に関して、政府調達、補助金政策などの分野において、内外企業を区別しない、公平な競争環境の確保を要望している(2026年6月15日記事参照)。
(注2)同改正案は全10章104条から構成されている。現行法は全9章88条の構成で、2002年6月29日公布、2003年1月1日施行、2014年8月31日改正、公布、施行されている。2014年改正では、一部の条文の微調整にとどまっている。
(注3)本改正案において、政府調達では原則として自国の物品、工事、サービスを調達しなければならないとの規定は引き続き維持されている。なお、中国国務院は2026年1月1日より、政府調達法などに基づいて、「政府調達における国産品基準と関連政策に関する通知
」を施行している(2025年10月3日記事、ジェトロ調査レポート「中国政府調達における一部物品の国産品基準の概要および今後の見通しについて
(478KB)」参照)。
(張敏)
(中国)
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