ジェトロ、4月以降施行の輸出管理関連法令を解説するセミナーを大連で開催

(中国)

大連発

2026年07月01日

ジェトロは6月24日、中国の遼寧省・大連市で輸出管理に関する最新法令を解説するセミナーを開催した。製造業を中心とした日系企業が参加した。中国では、2026年1月以降、一部鉄鋼製品の輸出許可証管理や両用(デュアルユース)品目に対する輸出規制が強化され、中国進出日系企業からは実務負担の増加を懸念する声などが上がっている。こうした状況を踏まえ、ジェトロは4月16日に「大連における輸出管理の動向と対応」をテーマとしたセミナーを開催した(2026年4月24日記事参照)。今回のセミナーは、その第2弾として実施された。

前回に引き続き、昶徳東来物流(大連)の関国哲総経理が講師を務め、4月以降に施行された税関関連公告を中心に、制度改正の内容や企業実務への影響について解説した。

具体的には、4月1日施行の海関総署公告2026年第282号(2026年2月2日記事参照)では、企業信用区分を従来の3段階から5段階へ細分化した。例えば、「厳重失信企業(甚大な信用失墜企業)」を新設し、違反企業に対する管理を強化した。一方、悪意のない軽微な違反については、是正の機会を設けるなど過度な処分を回避する仕組みも導入された。

また、4月29日施行の第40号公告では、両用品目輸出管理リスト掲載製品の輸出時に、輸出貨物通関申告書(報関単)への「禁限管制識別コード」および「禁限管制申告要素」の入力が義務化された。さらに6月1日施行の第57号公告では、法定検査対象品目が拡大され、児童用品、電子製品、低電圧電気器具などで抜き取り検査の対象となるリスクが高まったと説明した。

このほか、6月30日施行の第77号公告および第78号公告(2026年6月11日記事参照)では、旋盤やフライス盤、研削盤などの材料加工設備ならびにドローンおよび関連物品を対象に、輸出申告手続きが厳格化された。規制該当性の自己申告や技術指標(注)の記載、技術資料の添付が義務付けられる。越境ECを含む全ての通関形態に適用される点も注目されると指摘した。

実務上の留意点として、HSコードの誤認や不適切な品目分類により、開梱(かいこん)検査や再申告が繰り返され、船積みの遅延につながる事例が増えていると説明し、事前の品目分類の精査と規制該当性の確認の重要性を強調した。

参加者アンケートでは、「最新の政策動向をタイムリーに把握できた」「制度改正の背景だけではなく、実務経験に基づく具体的な解説が参考になった」などの声が寄せられた。

(注)「禁限管制申告要素」の入力には、両用品目輸出管理リストの要件に従い、主要技術指標を記載し、判断根拠を示す必要がある。

(呉暁東)

(中国)

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