2025年末の対米直接投資残高は5兆8,600億ドル、日本が7年連続で首位
(米国、日本)
ニューヨーク発
2026年07月22日
米国商務省経済分析局(BEA)は7月21日、2025年の直接投資統計を発表
した。同年末の対米直接投資残高は、前年比4.8%増の5兆8,644億ドルとなった。投資国・地域別では、最終的な実質所有者(UBO)ベース(注1)で日本が最大の8,271億ドル(1.6%増)だった(添付資料図参照)。日本は2019年から7年連続で国別首位を維持した(2025年7月23日記事参照)。
2025年末時点の対米直接投資残高を業種別でみると、製造業が前年比4.2%増の2兆5,123億ドルで、中でも電気機械・電化製品・部品(29.3%増、1,539億ドル)や金属原料・加工品(19.7%増、1,295億ドル)が増加した。非製造業では、卸売業が8.9%増と最も伸び、5,340億ドルだった。
UBOベースで投資国・地域別にみると、日本に続いて大きかったのがカナダ(前年比5.4%増、8,200億ドル)で、ドイツ(6.6%増、7,062億ドル)が続いた。増加幅ではドイツが490億ドル増となり最大だった(注2)。
国・地域別で最大だった日本の投資残高を産業別にみると、製造業が3,661億ドルと、全体の44.3%を占めた。ただし、前年比で3.9%減となっており、特に製造業の中で最大の構成比を占める化学(19.7%減、1,180億ドル)、続いて大きい輸送機械(20.6%減、604億ドル)はいずれも減少した。一方で、金属原料・加工品は約2.2倍の256億ドルと大きく増加した(添付資料表参照)。日本製鉄が2025年6月に、米国鉄鋼大手のUSスチールを142億ドルで買収し、完全子会社化したことが反映されたとみられる(2025年6月19日記事参照)。
トランプ政権は2025年4月に相互関税を発表して以降、各国・地域と個別に通商交渉を行い、日本(2026年3月23日記事参照)や韓国(2026年3月16日記事参照)などから対米投資の拡大に関する約束を取り付けた。対米投資の拡大は、トランプ政権の通商政策における重要な柱に位置付けられている。
(注1)投資主体を最終的に所有またはコントロールしている事業体(UBO:Ultimate Beneficial Owner)が所在する国を基準とした集計値。
(注2)BEAの発表によると、欧州からの投資残高が1,824億ドル増加したことで、投資残高全体を押し上げた。
(赤平大寿)
(米国、日本)
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