2050年までに世界のエネルギー需要が約23%増加の予測、OPEC報告書

(中東、世界)

調査部中東アフリカ課

2026年06月19日

OPECは6月18日、世界の石油・エネルギー分野に関する報告書「世界石油見通し2026」に関するプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。同報告書によると、2050年までに世界のエネルギー需要が約23%増加し、世界の石油需要が日量1億2,400万バレルに達するとの予測だ。

また、同報告書では、世界中の数十億の人々に対する近代的なエネルギーサービスへのアクセス拡大の必要性、およびエネルギー分野における投資の確保などの重要性を強調した。

OPEC事務局長のハイサム・アル・ガイス氏は、「人類のエネルギー需要の規模を考えると、あらゆるエネルギー源と技術に対して持続的な投資が必要だ。石油だけでも、長期的な需要を満たすためには、2026年から2050年にかけて17兆7,000億ドル、つまり年間7,000億ドル以上の投資が必要となる」と主張している。

2026年は石油需要が減少の見込み

OPECが長期的には石油需要を見込む一方、国際エネルギー機関(IEA)は、2026年6月17日付の石油月報において、2026年の世界の石油需要は前年比で日量110万バレル減少との見込みを示した。特に中東情勢悪化による燃料価格高騰や製品供給の混乱により、2026年第2四半期の供給量は前年同期比で日量500万バレル急減し、前月(5月)報告書から比べても70万バレル下方修正されたという。2027年には貿易の正常化、原油価格下落、経済の改善が石油需要回復に寄与し、需要の伸びは日量200万バレルを見込むとした。

また、米国エネルギー情報局(EIA)は、世界的な石油需要の減少が、ホルムズ海峡の混乱による原油価格上昇を抑制するとの見通しを示した(2026年6月17日記事参照)。

なお、中東情勢悪化は、世界のエネルギー動向に大きな影響を与えた(2026年6月19日付地域・分析レポート「ホルムズ海峡封鎖後の中東におけるエネルギー動向」参照)。米国とイランは軍事行動終結などの合意に関する覚書に署名した(2026年6月15日記事参照)ものの、状況は不透明だ。

中東情勢は流動的であり、中東と世界各国の最新動向は、特集「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」を参照。

(井澤壌士)

(中東、世界)

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