米USTR、米中貿易委員会の設置に向けたパブコメ募集開始
(米国、中国)
ニューヨーク発
2026年06月04日
米国通商代表部(USTR)は6月2日、米中貿易委員会の設置に関するパブリックコメントの募集を開始すると発表
した。米中両国は5月の首脳会談で、経済安全保障上、センシティブでない分野での貿易の在り方を議論する枠組みとして同委員会の設置に合意しており、USTRのジェミソン・グリア代表は、設置に向けてパブコメを募集する考えを示していた(2026年5月18日記事参照、注1)。
USTRが同日公表した官報案
によれば、米中貿易委員会の設置は、相互的で均衡のとれた米中貿易関係の確立を目的としている。具体的には、同委員会を通じて、経済安全保障上センシティブでない範囲において、双方の追加関税率(注2)の引き下げにより恩恵を受ける品目を特定する。そのため、関税分類番号(HSコード)8桁ベースで、「米国の追加関税の対象となっている中国産品のうち、一般関税率(MFN税率)など低い関税率で輸入すべき品目」や「中国の追加関税の対象となっている米国産品のうち、中国の一般関税率を適用すべき品目」などについて、パブコメを募集する。
USTRは、パブコメを7月10日まで、提出されたコメントに対する反論を7月27日まで、それぞれ受け付ける。これらはすべて、USTRのウェブサイト
を通じて提出できる。
首都ワシントンの通商政策に詳しい法律事務所は、今回の貿易委員会について、歴代政権が設置した米中経済関係を管理する枠組みと比較し、「中国との戦略的なデカップリングを追求しながら、関係を管理し、『建設的な戦略的安定』の維持に重点を置いている」と指摘した(2026年5月19日記事参照)。
(注1)米中両国は、同様の枠組みで投資委員会の設置にも合意している。
(注2)官報では、一般関税率(MFN税率)は引き下げに向けた協議の対象外とされている。なお、USTRは5月から、中国に対する1974年通商法301条に基づく追加関税措置について、2回目の4年目見直しを実施しており、7~8月まで米国内産業界から意見を募集している(2026年5月7日記事参照)。
(赤平大寿)
(米国、中国)
ビジネス短信 bdea0e6f58c498f5





閉じる