米戦争省(国防総省)、中国ネット通販大手アリババなどを「中国軍事企業」に認定

(米国、中国)

ニューヨーク発

2026年06月12日

米国の戦争省(国防総省)は6月8日、2021年度国防授権法(NDAA)の下で公表が義務付けられている「中国軍事企業」のリストを更新外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、ネット通販大手のアリババや大手検索サイトの百度(バイドゥ)、電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)などを追加した。

NDAAは、国防関連予算の分配や政策方針を定める法律で、会計年度ごとに制定される。2021年度NDAAの第1260H条では、中国軍と協力しているとされる企業を2030年12月31日まで毎年公表することを定めた。戦争省は、リストの更新について、中国の「軍民融合戦略」に対抗するための措置だと説明している。同戦略は、民間企業や大学、研究機関などによって開発された高度な技術と専門知識を中国軍が取り込み、軍の現代化を図るものだ。2025年1月の発表では、中国の車載電池大手である寧徳時代新能源科技(CATL)や、IT大手の騰訊科技(テンセント)などを追加していた(2025年1月15日記事参照)。なお、リスト追加による具体的な制裁などの措置はないが、戦争省との契約禁止、政府調達や投資家から敬遠されるなど実務的な影響が出る可能性がある。

米中関係をめぐっては、5月にドナルド・トランプ大統領と習近平国家主席が北京で会談を行い、両国の関係を「建設的な戦略的安定」と位置付けることで合意した。一方で、会談後に発表された双方の声明を比べると、関税措置のほか、重要鉱物や半導体の輸出管理措置などについては違いがある(2026年5月19日記事参照)。トランプ政権下の両国関係は、緊張と緩和が繰り返されるとみられている(2025年12月9日付地域・分析レポート参照)。

(赤平大寿)

(米国、中国)

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