米商務省、韓国と造船パートナーシップに関する覚書を締結
(米国、韓国、日本)
ニューヨーク発
2026年05月12日
米商務省と韓国の産業通商部(MOTIR)は5月8日、商業造船、人材育成、産業の現代化、海洋関連製造業への投資分野における2国間協力を強化する新たな枠組みとして、「韓米造船パートナーシップ・イニシアチブ(KUSPI)」に関する覚書(MOU)に署名
した。トランプ政権は、同盟国との連携を通じた造船産業の強化を重視している。
商務省の発表によれば、KUSPIでは、2026年後半に首都ワシントンに設立予定の「韓米造船パートナーシップセンター」を拠点とし、米韓両国の政府、産業界、研究機関間の協力を促進する。具体的には、米国の海事産業への投資促進、人材育成イニシアチブの実施、造船所の生産性向上に向けたプロジェクト、関連技術の交流などが想定されている。MOUに基づき、商務省は同センターと米国の造船企業、サプライヤー、大学、研究機関との連携を促進する一方、MOTIRは韓国政府などと調整しながら、人員面と資金面での支援を行う。商務省は、今回のMOU署名を、戦略的産業分野における米韓協力の基盤を強化するものであり、同盟国の産業能力向上、投資促進、先端製造分野における協力拡大への取り組みを反映したものと評価している。
トランプ政権は、造船を中核とする海事産業を重要な戦略産業の1つに位置付けている。2025年4月には海事産業基盤の再建に関する大統領令を発表し、同大統領令に基づく「海事行動計画」を2026年2月に公表した(2026年2月20日記事参照)。また日本とも造船分野での協力覚書を締結しており(2025年10月29日記事参照)、同覚書に基づき、日本の造船業界関係者らが4月末から5月にかけて、アラバマ州、フロリダ州、ミシシッピ州の造船所を視察
した。
一方、中国の海事、物流、造船分野に対しては、1974年通商法301条に基づく調査を行い、その結果、2025年10月に中国企業が所有・運航する船舶などが米国に入港する際にサービス料を徴収する措置を導入した。同措置は、米中首脳会談を受けて2026年11月まで適用停止措置が取られている(2025年11月7日記事参照)。5月14~15日には米中首脳会談が予定されており、同措置の行方も注目される。
(赤平大寿)
(米国、韓国、日本)
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