米国務省、違法・無報告・無規制(IUU)漁業関与の外国人26人の入国を制限
(米国、アルゼンチン、メキシコ)
ニューヨーク発
2026年05月25日
米国務省は5月20日、違法・無報告・無規制(IUU)漁業に関与した26人の外国人の入国を制限
したと発表した。ドナルド・トランプ大統領は2025年4月に、米国の海産物の競争力強化のための大統領令を発表しており(2025年4月22日記事参照)、今回の措置は同大統領令の方針に基づいている。
国務省は今回、IUU漁業に関与していた24人に対するビザ発給制限に加え、IUU漁業を通じて個人的な利益を得ていたとして、アルゼンチンの元政府高官1人とメキシコ国籍の個人1人に対するビザを取り消した。同措置は、「外国人の米国への入国、または米国における活動が、米国にとって重大な悪影響を及ぼす可能性があると国務長官が判断した場合に、当該外国人の入国を許可しない」と定める移民国籍法212条(a)(3)(C)
に基づいて行った。
トランプ氏は前出の2025年4月の大統領令の中で、漁業は米国で最も規制の厳しい産業の1つであるほか、漁獲制限や外国の洋上風力発電企業への漁場の売却などにより効率的な漁業が妨げられてきたなどとの認識を示していた。その上で、関係省庁に対して、IUU漁業の撲滅や、不公正な外国の貿易慣行から海産物市場を保護するよう指示していた。なお、同大統領令では、米国通商代表部(USTR)に対して、1974年通商法301条調査を行うか検討するよう指示しているが、USTRはこれまで、IUU漁業に対する301条調査は実施していない。
IUU漁業は、強制労働や人権侵害を伴うといった批判が多いほか(2022年6月29日記事参照)、海洋資源の持続可能性の観点からも問題視されており、WTOでは、IUU漁業につながる補助金を禁止している(2025年9月24日記事参照)。
(赤平大寿)
(米国、アルゼンチン、メキシコ)
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