経済産業省、エネルギー対策本部を設置、UAE、サウジアラビア閣僚とも情勢協議
(日本、中東、米国、イスラエル、イラン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア)
調査部中東アフリカ課
2026年03月09日
イスラエルおよび米国は2月28日、イランに対する攻撃を開始し、これに対しイランは中東諸国の米軍基地や空港、民間施設などへ反撃を行っている。中東情勢の悪化に伴い、石油や天然ガスの物流の要衝であるホルムズ海峡の通航が停止状態(2026年3月4日記事参照)となり、世界のエネルギー供給に関して注目が集まっている。
このような中、経済産業省は「イラン情勢を踏まえたエネルギー対策本部」を設置
し、3月2日に第1回会合が開催された。同対策本部では、日本のエネルギー安定供給に与える影響や石油市場の動向、物価を含む日本経済全体への影響を的確に把握し、迅速に必要な対策を講じることなどを、赤澤亮生経済産業相から指示した。
また、経済産業省は3月4日、赤澤経産相とサウジアラビアのアブドゥルアジーズ・ビン・サルマン・エネルギー相との間でオンライン会談を行い、2国間のエネルギー協力について議論したと発表
した。
UAE閣僚と中東情勢などについて会談
外務省は3月5日、高市早苗首相がアラブ首長国連邦(UAE)のスルタン・アハメド・アール・ジャーベル産業・先端技術相と東京で会談したと発表
した。ジャーベル氏はアブダビ国営石油会社(ADNOC)の最高経営責任者(CEO)でもある。会談において、高市首相は、イランを巡る情勢悪化への懸念を表明しつつ、イランによる民間施設などへの攻撃を非難すると述べたほか、邦人の安全確保および日本に対する石油の安定供給についてUAEに協力を要請した。これに対し、ジャーベル産業・先端技術相から、日本人の安全確保および石油の安定供給などに協力すると表明したという。
同日行われた茂木敏充外相とジャーベル産業・先端技術相の会談
においても、石油の安定供給、ホルムズ海峡の安全な航行の確保、邦人安全確保などが協議された。あわせて、外務省は日本とUAEの間で経済連携協定(CEPA)が交渉妥結したと発表した(2026年3月6日記事参照)。
なお、2025年(年間)の日本の原油輸入量における中東依存度は93.9%であり、輸入の多くがホルムズ海峡を通過する。また、日本の原油輸入額ではUAEが最多、サウジアラビアが2番目だ(2026年2月13日記事参照)。
現地情勢については、特集「イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応」、物流事情については、特集「中東・アフリカにおける物流とインフラプロジェクトの動向を探る」も参照。
(井澤壌士)
(日本、中東、米国、イスラエル、イラン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア)
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