ホルムズ海峡の通航隻数が激減、中東情勢悪化で保険に関する各種変更も

(日本、中東、世界)

調査部中東アフリカ課

2026年03月18日

イスラエルおよび米国は2月28日、イランに対する攻撃を開始し、これに対しイランは中東諸国への反撃を行い、中東情勢が悪化している。これに伴い、石油や天然ガスなど貿易の要衝であるホルムズ海峡の通航が停止状態となっている(2026年3月4日記事参照)。

IMFの「PortWactch外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、2026年3月9日から15日まで1週間のホルムズ海峡における通航隻数(1日当たり)の平均は5.9隻だった。2025年の1日当たり平均の93.7隻、前年同期の95.3隻から激減している。

中東情勢の悪化に伴い、保険会社は海上保険などの適用範囲、保険料などを変更している。ロンドン国際保険引受協会(IUA)は2026年3月3日に「危険地域リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を更新し、ペルシャ湾などを危険地域に指定した。同協会は3月11日にも、「イラン紛争への対応における保険適用範囲の運用」に関するメディアリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出した(3月16日にコメントを追記)。また、国際海上保険連合(IUMI)も3月5日に中東情勢に関する海上保険に関するプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。

日本においては、日本船主責任相互保険組合(Japan P&I Club)が3月に入って以降、イランおよびペルシャ湾における戦争リスクについての保険適用に関する各種通知や中東情勢に関する最新情報を継続的に発表している(同組合「ニュース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」参照)。

最新情報や詳細は関係機関や保険会社のウェブサイトの確認が必要となる。

このような中、米国国際開発金融公社(DFC)は3月6日、湾岸諸国における海上再保険事業に関する200億ドル支援の計画について発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。

なお、中東情勢悪化により、国際航空貨物輸送についても混乱が見られる(2026年3月6日記事参照)。一方、アジアと欧州の海上輸送においては、紅海ルート(スエズ運河利用)から喜望峰ルートへの迂回が継続するかたちで、中東情勢悪化後、3月中旬までに大きな変動は見られなかった(2026年3月13日記事参照)。

現地情勢については、特集「イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応」、物流事情については、地域・分析レポート特集「中東・アフリカにおける物流とインフラプロジェクトの動向を探る」も参照。

(井澤壌士)

(日本、中東、世界)