カザフスタンとウズベキスタン、パキスタンと貿易・物流の連携を強化

(カザフスタン、ウズベキスタン、パキスタン)

タシケント発

2026年02月12日

カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領、ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領が、それぞれ国賓としてパキスタンを訪問した。両国はパキスタンと数多くの協定を締結し、貿易額の拡大および物流・交通分野の連携強化に関して合意した。

2月3~4日のトカエフ大統領の訪問では、貿易、交通、物流、産業、エネルギー、情報技術について議論したほか、両国関係が戦略的パートナーシップのレベルに引き上げられた。トカエフ大統領は、パキスタンのミアン・モハンマド・シャバズ・シャリフ首相との会談を踏まえ、運輸・物流プロジェクト実施を通じて、貿易額を10億ドルに拡大させる目標を設定したことを明らかにした。2025年1月から11月までの両国間貿易額は約1億ドルとなっている。

トカエフ大統領のパキスタン訪問中に調印された協力文書の中には、両国の商務省間のトランジット貿易に関する協定や、カザフスタン鉄道とパキスタン国営ナショナル・ロジスティクス・コーポレーションの間で結ばれた、国際複合一貫輸送発展の覚書がある。後者の文書は、カザフスタンとパキスタンを南北に横断する輸送路で安定した物流の形成を目的としている。カザフスタンは、この回廊を通じて穀物およびその加工品、石炭、肥料、金属、化学製品、木材製品の輸送を行いたい意向。

2月5~6日のミルジヨエフ大統領の訪問では、貿易・経済関係の拡大、交通・物流インフラの強化、地域協力の発展を目的とする2国間合意が行われた(「ドゥニョ通信」2026年2月9日)。両国は、2025年時点の5億ドル規模の貿易額を今後数年で20億ドルまで増加させることで一致した。

さらに、トランスアフガン鉄道建設プロジェクトの実施を加速する必要性を確認した(2025年7月29日記事参照)。両国の交通・鉄道担当省庁の次官級会談において、同鉄道建設の実現可能性調査に向けた現地調査を開始することで合意した。また、パキスタンのカラチ港におけるウズベキスタン用倉庫設置を含む港湾サービス分野の協定が締結された。

中央アジア諸国は、最短ルートで海港へアクセスするためにパキスタン方面への新たな交通ルートに関心を寄せているほか(2023年12月14日記事2023年12月25日記事参照)、中央アジア周辺の地政学的紛争の影響の抑制を目的として、輸送回廊の多様化にも関心を持っている。

一方、パキスタン側も、中央アジア諸国からの貨物流入の増加に関心を示している。カザフスタンの世界経済政治研究所のリディヤ・パルホムチク氏は、パキスタンの主要な深海港がフル稼働に至っておらず、稼働率も50~60%程度にとどまっていることが一因だと指摘している(「カズインフォルム」2026年2月5日)。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(カザフスタン、ウズベキスタン、パキスタン)

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