ベトナム初のLNG火力発電所の開所式開催、チン首相が出席
(ベトナム)
ホーチミン発
2026年01月05日
ベトナム南部ドンナイ省で2025年12月14日、ベトナムで初の液化天然ガス(LNG)火力発電所であるニョンチャック第3、第4LNG火力発電所の開所式が行われた。ファム・ミン・チン首相やトラン・シー・タン共産党中央検査委員会委員長、グエン・ホン・ディエン商工相、ドンナイ省党委員会書記ら政府関係者が出席した。
2つの発電所は、ベトナム国営エネルギー企業のペトロベトナム傘下のベトナム石油天然ガス発電公社(PVパワー)が総額14億ドルを投資し、建設した。資金は三井住友銀行をはじめ、韓国、米国、スイスなどの国際金融機関から調達しており、これまでの大型電源プロジェクトと異なり、政府保証がなかったことは特筆すべき点だ。2026年1月から商業稼働する予定で、発電容量合計は1,624メガワット(MW)、安定運転時には年間90億キロワット時(kWh)以上の電力を供給する。特に南部地域における大規模なベース電源となる見込みだ。米国のゼネラル・エレクトリック(GE)ベルノバ製のガスタービン(9HA.02世代)を採用したことで、発電効率は世界最高レベルの62~64%以上に達し、燃料はLNGから最大50%の水素混合燃料へ柔軟に転換できる。将来的には100%水素燃料の使用を目指す。発電の燃料となるLNGは、隣接するホーチミン市(旧バリア・ブンタウ省、注)のチーバイLNG基地から供給される予定だ。
開所式で、チン首相は「ニョンチャック第3、第4LNG火力発電所は国家のエネルギー安全保障を確固たるものとして維持し、新たな時代における国家の迅速かつ持続可能な発展の要件を満たす上で特に重要な構成要素だ」と述べるとともに、「2050年までのカーボンニュートラル実現(2021年11月9日記事参照)に向けてベトナムの努力を裏付けるもの」と評価した(「政府電子新聞」2025年12月14日)。ベトナム政府は2021年~2030年の電力開発指針「第8次国家電力開発基本計画(PDP8)」において、2030~2035年までLNG火力発電(添付資料表1、2参照)や陸上風力発電の開発に注力する方針を立てている(2025年5月7日記事参照)。
(注)ベトナムは政治・行政の効率化や経済発展の促進を目的として、2025年7月1日から、これまでの63省・市(6つの中央直轄市と57省)から、新たに34省・市(6つの中央直轄市と28省)に再編した(2025年7月1日記事参照)。ホーチミン市は旧バリア・ブンタウ省と旧ビンズオン省と合併した。
(小林真龍)
(ベトナム)
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