ポーランドに日商会頭経済ミッションが訪問、ポーランド商業会議所とMOU調印
(ポーランド、日本)
ワルシャワ発
2025年11月12日
日本商工会議所(日商)の会頭経済ミッションが10月28~29日、ポーランドを訪問した。28日にポーランド商業会議所(KIG)を訪問し、了解覚書(MOU)に調印した。日本大使館で同日に懇親会も開かれ、河野章・駐ポーランド日本大使と石賀康之ジェトロ・ワルシャワ所長がポーランドの概況に関するブリーフィングを行った。29日にはポーランド民間経営者連盟「レビアタン」のマレク・ゴルスキ会長らと経済対話を行い、続いてダリウシュ・クリムチャック・インフラ相、エネルギー省のボイチェフ・ブロフナ副大臣をそれぞれ表敬訪問した。なお、同ミッション団はこの期間の前後にドイツ、チェコにも訪問した(ドイツ:2025年11月12日記事、チェコ:2025年11月12日記事参照)。
KIGでは、河野大使、小林健・日商会頭、マレク・クウォチュコ・KIG会長の立ち会いの下、MOU調印が行われ、両国間の企業のために実りある経済協力を行うことを確認した。なお、このMOUは1991年に両商工会議所が交わした覚書を更新するものだ。クウォチュコ会長は、ポーランドは著しい経済成長を遂げた近代的で信頼できるパートナー国だとし、両国の関係強化の重要性を強調した。
レビアタンとの対話では、両国の共通の社会課題である少子高齢化や、中小企業の事業継承、脱炭素化や安全保障に関わるエネルギー分野の現状について議論を行った。
(左)在ポーランド日本大使館でのブリーフィング、(右)レビアタンでの経済対話(ともにジェトロ撮影)
インフラ省では、ポーランド国内の新空港や高速鉄道・道路網開発(注)に関する入札への日本企業の参加について意見交換を行った。エネルギー省では脱炭素化やエネルギー安全保障、競争力ある経済の維持について意見交換を行い、エネルギー転換の過程での共通の課題が両国の関係緊密化につながることを確認した。
また、28日午後にはワルシャワ中心部にあるファブリカ・ノルブリナ(Fabryka Norblina)を訪問した。文化・商業の複合施設として注目されるワルシャワの代表的拠点で、歴史的価値と現代的魅力を兼ね備えたこの施設を見学しながら、ポーランドの著しい経済発展の様子を視察した。
産業視察の様子(ともにジェトロ撮影)
(注)ポーランド交通ハブプロジェクト(CPK)と呼ばれるインフラプロジェクトによって、同国中央部での新空港の建設、鉄道と道路のアクセス整備が計画されている。
(金杉知紀)
(ポーランド、日本)
ビジネス短信 03621772ace3edac




閉じる
