9月の中国乗用車市場、中国系メーカーのシェアが67%を占める
(中国)
武漢発
2025年10月28日
中国の乗用車市場信息聯席会(CPCA)は10月23日、2025年9月の中国乗用車市場に関する分析報告(以下、報告)を発表した。同報告では、同月の乗用車の販売台数は前年同月比6.4%増の224万3,658台だった(注1)。
メーカーの国・地域別の販売台数をみると、中国系自動車メーカーの販売台数は12.5%増の150万3,577台と大幅に増加したほか、米国系も8.2%増加し12万9,976台だった。一方、ドイツ系は8.6%減の31万9,876台、日系は2.7%減の25万9,419台、韓国系は6.5%減の1万4,805台だった。
2025年9月の乗用車市場における国・地域別のシェアでは、中国系メーカーが67.0%、ドイツ系14.3%、日系11.6%、米国系5.8%、韓国系0.7%、フランス系0.1%、その他欧州系0.6%だった。中国系メーカーのシェアが近年、上昇傾向にある一方で、他国・地域メーカーはシェアを低下させている(添付資料表1参照)。
ブランド別に高級車(注2)、主な中外合弁メーカー車、中国自国ブランド車に分類したブランド別シェアをみると、2025年9月のシェアは高級車が10.6%、主な内外合弁メーカー車が22.5%、中国自国ブランド車が66.9%だった。四半期ごとにみると、2025年第3四半期のシェアは高級車が9.9%、主な内外合弁車が23.9%、中国自主ブランド車が66.2%と、高級車のシェアが10%を下回った(添付資料表2参照)。
自動車販売価格別の分類は、これまで30万元(約630万円、1元=約21円)未満と30万元以上で分けていたが、2025年9月発表分から価格帯が細分化され、40万元までの間で10万元ごとに分類された。2025年9月の販売台数は、10万元以下が前年同月比14.7%増の63万7,333台、10万元超20万元以下が2.6%増の98万9,314台、20万元超30万元以下が5.8%増の36万8,884台、30万元超40万元以下が10.7%増の18万1,993台だった。一方で、40万元超は12.6%減の6万6,134台と、販売価格別で唯一減少した。
(注1)CPCAの発表する各国メーカー販売台数はセダン、多目的乗用車(MPV)、スポーツ用多目的車(SUV)を対象とした小売り台数だが、中国自動車工業協会(CAAM)の発表する乗用車販売台数はセダン、MPV、SUVに加え、クロスオーバーSUVも対象とした卸売り台数となるため、販売台数は一致しない(2025年10月22日記事参照)。
(注2)高級車は、ベンツ、BMW、アウディ、キャデラック、ジャガー、ランドローバー、ボルボ、インフィニティ、アキュラ、テスラ、尊界(江淮汽車とファーウェイ共同の電気自動車高級ブランド)が含まれる。
(高橋大輔)
(中国)
ビジネス短信 903038645ab14b08




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