9月の自動車販売・生産台数ともに300万台超え、NEVの生産・販売は過去最高を更新
(中国)
上海発
2025年10月22日
中国自動車工業協会(CAAM)は10月14日、2025年9月の自動車販売台数が前年同月比14.9%増の322万6,000台、生産台数が17.1%増の327万6,000台だったと発表した。ともに300万台を超えたのは、2024年12月以来9カ月ぶり。前月比ではそれぞれ12.9%増、16.4%増だった。販売台数のうち、国内販売台数は13.4%増(257万4,000台)、輸出台数は21.0%増(65万2,000台)となった。
販売台数の内訳をみると、乗用車が285万9,000台(前年同月比13.2%増)、商用車が36万8,000台(29.6%増)だった。うち、新エネルギー車(NEV、注1)の販売台数が160万4,000台(24.6%増)、生産台数が161万7,000台(23.7%増)となり、生産・販売ともに過去最高を更新した。NEV販売台数の内訳をみると、バッテリー式電気自動車(BEV)は105万8,000台(36.4%増)と、13カ月連続で2桁台の伸び率を記録した(2025年9月25日記事参照)。プラグインハイブリッド車(PHEV)は54万6,000台(6.7%増)だった。
2025年1~9月の累計販売台数は2,436万3,000台(前年同期比12.9%増)、累計生産台数は2,433万3,000台(13.3%増)となった。販売台数の内訳をみると、乗用車が2,124万6,000台(13.7%増)、商用車が311万7,000台(7.8%増)だった。うち、NEVは1,122万8,000台(34.9%増)で、自動車販売台数全体に占める割合は46.1%と引き続き4割を超えた。
また、同期の自動車輸出台数は495万台(14.8%増)で、好調を維持した。輸出台数の内訳は、乗用車が420万1,000台(15.6%増)、商用車が74万8,000台(10.2%増)。ガソリン車は319万2,000台(5.6%減)と減少し、NEVは175万8,000台(89.4%増)と大幅増になった。
今後の自動車販売予測に関して、CAAMは、安定成長になると楽観的な見通しを示した。自動車の買い替え促進政策が効果を発揮し続けているほか、業界全体の過当競争への対策についても積極的な進展があることなどを挙げ、自動車市場は安定的に発展している、とコメントした(注2)。
(注1)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の合計。
(注2)中国工業情報化部、公安部、財政部、交通運輸部など8部門は9月12日、「自動車産業の安定的成長に関する作業方案(2025-2026年)」を発表し、自動車産業における健全な成長を守るとした(2025年9月25日記事参照)。
(龐婷婷)
(中国)
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