上半期の貿易総額、前年同期比4.8%増、黒字幅は縮小
(マレーシア)
クアラルンプール発
2025年08月06日
マレーシア統計局は7月28日、2025年上半期(1~6月)の貿易総額が前年同期比4.8%増の1兆4,649億リンギ(約51兆2,715億円、1リンギ=約35円)と発表した(添付資料表1参照)。輸出額は7,602億リンギ、輸入額は7,047億リンギで、それぞれ3.8%、5.9%増加した。貿易収支は黒字だったが、黒字幅は17.2%減の555億リンギに縮小した。
輸出を品目別にみると、電気・電子製品が3,280億リンギで、前年同期比16.3%増だった(添付資料表2参照)。うち同品目の半分を占める集積回路が21.7%増の1,767億リンギだった。次いでパーム油・同製品、専門・科学・制御機器および装置も堅調に増加した。一方、精製石油製品、液化天然ガス(LNG)はそれぞれ、25.7%減、19.2%減と減少した。
輸入では、電気・電子製品が31.2%増の2,693億リンギだった。特定産業・部品用の機械および装置は拡大し、非貨幣用の金の伸び率はほぼ横ばいだった。一方、精製石油製品、原油はそれぞれ、32.9%、22.6%減と縮小した。
国・地域別にみると、輸出では、シンガポールが1,185億リンギで、引き続き最大の輸出相手国だった(添付資料表3参照)。次いで米国、中国、香港、台湾が続いた。マレーシア投資貿易産業省(MITI)は、対米輸出が前年同期で28.0%増加した背景には、主に電気・電子製品、加工食品、機械・設備・部品への需要増があるとした。
輸入では、中国が1,620億リンギで首位となり、これにシンガポール、米国、台湾、日本が続いた。米国は前年同期比40.0%増と、上位5カ国の中で最も高い伸び率を記録した。
四半期ごとの輸出増減率への寄与度を国・地域別にみると、日本と中国は引き続きマイナスだったのに対し、米国の寄与度が引き続き大きかった(添付資料図参照)。
マレーシア工業開発銀行(MIDF)研究所は2025年の輸出入の伸び率について、それぞれ前回予測の2.0%(輸出)と4.5%(輸入)(注)を維持した。また、米中摩擦は一部緩和されたものの、世界貿易には依然として不確実性が残るとの見方を示した。さらに、米国がマレーシアに対して課す追加関税25%(2025年7月9日記事参照)が周辺の競合国よりも高いため、輸出競争力への懸念があると指摘した(7月18日時点)。一方で、対米関税の交渉に加え、市場多角化や2国間貿易強化に向けた取り組みにより、こうした影響は一定程度緩和される可能性があるとの楽観的な見方も示した。
(注)MIDFは4月28日、2025年の輸出伸び率を2.0%(前年は5.7%)、輸入を4.5%(同13.2%)と予測し、輸出を4.9%(1月20日時点)から下方修正した(2025年5月7日記事参照)。その背景には、貿易摩擦の激化による対外貿易への悪影響や、需要減少による生産縮小があると説明した。
(戴可炘)
(マレーシア)
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