モザンビークの信用リスクは継続
(モザンビーク)
マプト発
2025年08月14日
大手格付け会社のフィッチ・レーティングスは8月1日、モザンビークの長期外貨建て債務発行体デフォルト格付け(IDR)を「CCC」に据え置くと発表した。「CCC」は、債務不履行を含む信用リスクが存在することを示すもので、モザンビークの格付けは2022年9月に「CCC+」に格上げ(2022年9月15日記事参照)されていたが、2025年2月に「CCC」へと格下げされた。前回の格下げは、選挙後の混乱による経済成長の停滞(2025年3月17日記事参照)と、それに伴う歳入減少による財政赤字の拡大、国内債務返済リスクなどが主な要因とされていた。今回の格付け据え置き判断においても、財政赤字と内国債返済はリスク要因と見なされている。
経済成長についてフィッチ・レーティングスは、「不可抗力」宣言により停止している天然ガス開発プロジェクト(2021年4月30日記事参照)が、2025年第4四半期に再開されるとの見通しを持っており、GDP成長率は2024年の2.2%から2027年には4%まで上昇するとしている。他方、天然ガスプロジェクトの再開は建設工事に関連する輸入の増加により、経常収支赤字の拡大をもたらし、赤字幅は2024年のGDP比11%から2025年には26%、2026年には29%に拡大する見込みだ。
2024年後半から2025年にかけてモザンビーク国内市場において問題となっている、外貨不足(2025年4月14日記事参照)については、モザンビーク政府の国外債務向け外貨の支払いおよび米国国際開発庁(USAID)の停止が深刻化の一因になったとの見方を示した。フィッチによると、USAIDに起因する外貨の流入は2024年に5億8,600万ドルとGDPの3%に相当した。外貨不足への対策についてフィッチは、モザンビーク中央銀行が2025年4月に導入した、財・サービス輸出による外貨収入の国内通貨への強制転換率を30%から50%に引き上げる措置(注)により、一定の緩和が見込めるとしている。
(注)2025年4月9日付中央銀行通達第1/GBM/2025号(添付資料参照、ポルトガル語)において、4月9日から18カ月間適用される。
(松永篤)
(モザンビーク)
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