2025年のGDP成長率予測、「1.5~2.5%」に上方修正
(シンガポール)
シンガポール発
2025年08月15日
シンガポール貿易産業省(MTI)は8月12日、2025年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比4.4%だったと発表した(MTIプレスリリース)。第1四半期の同4.1%から成長が加速し、7月に公表した第2四半期の速報値からも0.1ポイント上方修正した(2025年7月17日記事参照)。成長率を産業別にみると、製造業部門(5.2%)や建設部門(6.0%)などでプラス成長を記録した。一方で、飲食サービス部門(マイナス0.5%)は前年を下回った。2025年上半期の成長率は4.3%で、こちらも0.1ポイント上方修正を行った。
MTIは、2025年後半にかけて世界経済および国内経済の成長が鈍化するとの見通しを示している。一方で、第2四半期のシンガポール経済が予測を上回る成長を記録したことを踏まえ、2025年通年の成長予測について5月時点の前年比「0.0~2.0%」から「1.5~2.5%」へと引き上げた(2025年5月27日記事参照)。
地場輸出の見通しは据え置き
MTI傘下のシンガポール企業庁(エンタープライズシンガポール)が同日発表した2025年第2四半期の貿易統計によると、貿易総額は約3,420億シンガポール・ドル(約39兆3,300億円、Sドル、1Sドル=約115円)で、前年同期比7.1%増加した。輸出は11.7%増の約1,840億ドル、輸入は2.2%増の約1,580億ドルだった(エンタープライズシンガポール・プレスリリース)。
非石油部門の地場輸出額(NODX、注)は、前年同期比7.1%増加した。エレクトロニクス製品は10.5%増加し、非エレクトロニクス製品は6.0%増加した。
なお、2025年のNODXの見通しについては、「1.0~3.0%増」と従来の予測を維持した。
(注)地場輸出は、シンガポール国内で生産された物品の輸出。再輸出を除く。
(中島諒士)
(シンガポール)
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