ウズベキスタン、ITアウトソーシングやBPOビジネスの魅力発信
(ウズベキスタン)
タシケント発
2025年07月29日
ウズベキスタンのタシケントで7月23日から25日に「グローバルビジネスサービスフォーラム(GBSF)2025」が開催された。同国のIT企業支援の政府機関ITパークの設立6年(2019年8月14日記事参照)を記念して、デジタル技術省とITパーク・ウズベキスタンが主催し、40カ国から約450人が参加した。フォーラムでは、ウズベキスタンで活動するIT関連企業の代表らが登壇し、ITアウトソーシングや、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)分野の人材、税制、インフラなどの同国の魅力を発信した。
シェルゾド・シェルマトフ・デジタル技術相は、同国の情報通信技術(ICT)分野は2017年に国家優先分野に指定されて以来急激な成長を遂げ、同年に60万ドルだったITサービス輸出額は2025年には10億ドルを超える見込みと述べた。また、首都タシケントだけでなく、フェルガナ州をはじめとする地方都市でも税制面優遇やインフラ支援が受けられるなどの事業機会を強調し、進出を呼びかけた。加えて、「政府として(企業支援のため)ほかにできることはありますか」といった大統領の発言を紹介するなど、政府が全面的に支援していく意欲を示した。
シェルゾド・シェルマトフ・デジタル技術相の歓迎のあいさつ(ジェトロ撮影)
フォーラムではさらに、ITパークに入居する外資系BPO、コンサルティングなどの企業4社が同国のビジネス環境について発表した。同国の人材が高度なITスキルを持ち、言語対応力が高い点や、事業立ち上げの支援体制が整っており、他国と比べて展開がスムーズだった点を強調した。加えて、ウズベキスタンをハブとして、ITサービスを中央アジア、欧州、中東へ輸出する事例も紹介された。
ITパークによるプレゼンテーション(ジェトロ撮影)
参加した日本企業は「ウズベキスタン政府の雇用創出や人材育成への注力が理解できた」とコメントした。
ウズベキスタンITパークは東京事務所を2025年5月に開設し、同国と日本のIT分野での協力を促進している(2025年5月19日記事参照)。
(竹内アイシェギュル)
(ウズベキスタン)
ビジネス短信 ee9fb9238a6fed9a