ウズベキスタンITパークが東京事務所を開設、日本のIT企業誘致に意欲

(ウズベキスタン、日本)

企画部企画課

2025年05月19日

ウズベキスタンのIT振興機関のITパークが513日に東京事務所を開設した。事務所は秋葉原(東京都台東区)にあるデジタル・ナレッジ内に設立し、日本企業との交流の場として、ITパークの認知度の向上や、日本企業のITパーク進出支援、ウズベキスタンIT企業の日本市場への進出支援に関する活動を行う。

デジタル・ナレッジは大手遠隔教育サービスプロバイダーで、ウズベキスタンの首都タシケントでジャパン・デジタルユニバーシティーズを運営している(2020年1月20日記事参照)。同大学では現在、約660人の学生が日本式教育でITと日本の文化・言語を学んでいる。

開所式典には、ウズベキスタンのシェルゾド・シェルマトフ・デジタル技術相や、ムクシンクジャ・アブドゥラフモノフ駐日大使、マフリヨ・ムクシノワITパーク・サービス輸出開発部長、国内IT企業や団体の関係者などが参加した。

写真 開所式のテープカットで、左からムクシノワ氏、デジタル・ナレッジの𡌶(はが)代表取締役社長、シェルマトフ大臣、アブドゥラフモノフ大使、野口保之取締役(デジタル・ナレッジ提供)

開所式のテープカットで、左からムクシノワ氏、デジタル・ナレッジの𡌶(はが)代表取締役社長、シェルマトフ大臣、アブドゥラフモノフ大使、野口保之取締役(デジタル・ナレッジ提供)

式典では最初に、デジタル・ナレッジの𡌶(はが)弘明代表取締役社長がITパークの東京事務所開設を祝うとともに、ジャパン・デジタルユニバーシティーズの運営を通じて「ウズベキスタンのIT技術者の潜在力と能力の高さを実感し、ウズベキスタンが2030年までのデジタル戦略の達成に向けて着実に進んでいることを確信している」と述べた。

シェルマトフ大臣は、同国の通信インフラ整備に日本企業が協力していることから、日本企業の役割の大きさと、ITハブとしての高い期待を示した。実際に既に16社の日本企業がITパークに入居しており、さらに2社が入居申請中ということに触れ、ウズベキスタンの魅力が日本のIT企業に伝わっていることを強調し、「日系IT企業の知識や経験、企業ネットワークとウズベキスタンの若い人材を組み合わせることで、日本企業と一緒に成長していきたい」と述べた。

写真 シェルマトフ大臣のあいさつ(デジタル・ナレッジ提供)

シェルマトフ大臣のあいさつ(デジタル・ナレッジ提供)

最後にはITパークとデジタル・ナレッジの間で、共同イニシアチブの実施や、日本企業のウズベキスタン市場への誘致、教育プログラム開発に関する協力覚書を締結した。

写真 覚書の締結(デジタル・ナレッジ提供)

覚書の締結(デジタル・ナレッジ提供)

(岡本啓)

(ウズベキスタン、日本)

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