イスラエル・イラン衝突を受け、中東発着便に影響

(中東、イスラエル、イラン、米国、英国、日本)

調査部中東アフリカ課

2025年06月23日

イスラエルが6月13日、イランの核施設に対して先制的軍事攻撃を行ったこと(2025年6月13日記事参照)を受け、両国間で攻撃の応酬が続いている。これにより、中東の複数の地域で空域の閉鎖が起き、同地域に発着するフライトへの影響が出ている。

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの主要航空会社であるエミレーツ航空は6月21日、イラン(テヘラン)とイラク(バグダッドおよびバスラ)へのフライトを6月30日まで運休とすることを発表した。カタール航空は6月22日時点の情報として、イラン(イマーム・ホメイニ国際空港、マシュハド国際空港、シーラーズ国際空港)と、イラク(バグダッド国際空港、エルビル国際空港、バスラ国際空港、スレイマニヤ国際空港、ナジャフ国際空港)、シリア(ダマスカス国際空港)へのフライトを一時的に欠航とすると発表した。トルコの航空会社においても、イランやイスラエル、ヨルダン、イラクなどへのフライトを運休とする動きがある(2025年6月20日記事参照)。

また、6月22日に米国がイランの核施設を攻撃(2025年6月23日記事参照)したことも受け、欧米の大手航空会社では、ドバイやカタールなど中東のペルシャ湾岸諸国へのフライトを運休するケースも見られる。

米国のデルタ航空は6月13日に、ニューヨークとイスラエル・テルアビブ間のフライトを8月31日まで運休することを発表した。ユナイテッド航空はニューアーク~テルアビブ、およびニューアーク~ドバイ便を運休している。ブリティッシュ・エアウェイズは6月中のバーレーン便を運休している。

なお、日本航空(JAL)による羽田~ドーハ便は6月23日時点で運航している。

関連情報は特集「イスラエル・イラン情勢に関する動向、各国の反応」を参照。

(注)最新のフライト運行状況は各航空会社のウェブサイトを参照のこと。

(久保田夏帆)

(中東、イスラエル、イラン、米国、英国、日本)

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