南米大統領支持率調査、アルゼンチンとエクアドルで50%超
(ブラジル、コロンビア、アルゼンチン、ペルー、ベネズエラ、チリ、エクアドル、ボリビア、パラグアイ、ウルグアイ)
調査部米州課
2025年06月24日
民間調査会社の「セーベー・コンスルトーラ(CB Consultora)」は6月23日、ガイアナとスリナムを除く南米各国の大統領についての最新の世論調査結果(注)を公表した(添付資料表参照)。同調査結果によれば、南米で最も支持されているのは、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領で、支持率は53.5%だった。同大統領の下では、財政の健全化を国の最優先課題として位置付け、「ショック療法」とも呼ばれる大胆な政策が実行されている。その影響により、失業率や貧困率の悪化を招いているが(2024年6月26日記事参照、2024年10月31日記事参照)、就任当初から高い支持率を維持している。
前回5月の調査では首位に付けたエクアドルのダニエル・ノボア大統領は、支持率を0.3ポイント伸ばしつつも、ミレイ大統領に次ぐ2位となった。2025年4月の大統領選挙で再選されて以降も高い支持率を維持しているが、治安の悪化や低迷する経済への対応などの課題を抱えての2期目となる(2025年4月16日記事参照)。
3位以下は、ウルグアイのヤマンドゥ・オルシ大統領(支持率47.2%)、ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領(同46.3%)、チリのガブリエル・ボリッチ大統領(同43.1%)、パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領(同42.2%)、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領(同37.8%)、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領(同29.5%)、ペルーのディナ・ボルアルテ大統領(同22.3%)、ボリビアのルイス・アルセ大統領(同21.2%)という順位となった。
2024年12月の調査結果と比較しても、支持率がほとんど変動していない、または上昇しているケースがほとんどだが、ボリビアのアルセ大統領のみ、支持率を10ポイント超落としている。同国では、2025年8月に大統領選挙が行われるが、識者によれば、現時点では与野党双方に当選の可能性があることから(2025年6月23日記事参照)、先行きが不透明な状況となっている。
(注)各国の18歳以上の男女、計1万2,355人を対象に2025年6月14日から20日にかけて行われたもの。国ごとの回答者数は、1,040人から1,554人とされている。
(佐藤竣平)
(ブラジル、コロンビア、アルゼンチン、ペルー、ベネズエラ、チリ、エクアドル、ボリビア、パラグアイ、ウルグアイ)
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