英政府、CCSおよび水素インフラへの投資を発表

(英国)

ロンドン発

2025年06月18日

英国政府は6月12日、スコットランド北東部アバディーンシャー、およびイングランド北部ハンバーの2件の大規模な二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)プロジェクトに対する資金提供を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。英国政府は6月11日に歳出見直し(Spending Review)を発表(2025年6月13日記事参照)、総額94億ポンド(約1兆8,424億円、1ポンド=約196円)をCO2回収の分野に投入するとしており、本資金提供もその一環としている。アバディーンシャーにおけるエイコーン・プロジェクトとハンバーのバイキング・プロジェクトに開発資金を提供するとしており、エイコーン・プロジェクトについては、約2億ポンドの資金提供を行う。

さらに、英国政府は6月13日、国内初となる水素の輸送・貯蔵ネットワーク構築に向けて5億ポンド超の資金提供を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。イングランド北西部マージーサイドや北東部ティーズサイド、ハンバーにおける水素製造者と発電所・工場など需要先を結ぶ地域インフラを整備する。詳細は、今後発表する予定のインフラ戦略に盛り込む予定としている。歳出見直しでは、そのほかにも、サフォーク州で計画中の新設原子力発電所「サイズウェルC」への投資や小型モジュール炉(SMR)建設(2025年6月12日記事参照)など、クリーンエネルギー関連への大型投資が含まれている。

英国におけるCO2回収関連プロジェクトについては、ジェトロの調査レポートシリーズ「英国の主要な産業クラスターにおけるCCUSプロジェクトの動向」(2022年11月18日2022年11月29日2023年1月10日2023年2月15日2023年3月7日)も参照のこと。

(バリオ純枝)

(英国)

ビジネス短信 7f4de13a7604e201