成都市で観光と連携した日本食PRイベントを開催
(中国)
成都発
2024年03月07日
中国四川省成都市などで日本食品を取り扱う小売事業者、流通事業者、レストラン事業者、飲食関連サービス事業者などで構成する「成都日本食品関連企業プラットフォーム」(2022年8月29日記事参照)は3月2~3日、成都市内のショッピングモールの東郊記憶で、「サクラ・フード・フェスティバル(SAKURA FOOD FESTIVAL)」(以下、フェスティバル)を開催した。同フェスティバルの実施は、2023年2月に続いて2回目となる(2023年2月21日記事参照)。
このイベントは、成都市の消費者に日本の食を体験してもらうことを目的とし、「成都日本食品関連企業プラットフォーム」から、日本産の菓子、日本酒などの輸入業者のほか、日本食レストランチェーン、コンビニエンスストアチェーンなどが出展した。また、観光と組み合わせて日本食をPRするため、JNTO成都事務所、地方自治体と連携し、山形県、福井県、広島県、北九州市、長崎県、鹿児島県、沖縄県が出展し、地元の食品と観光のPRを行った。
期間中には約1万2,000人(推計)が会場を訪れ、試食・試飲を通じて日本の食を体験した。出展者からは、「観光情報を目当てに来た若者が、実際に試飲した結果、口当たりの良さを体験し、比較的安価なリキュール類を購入する姿が多く見られた」「成都ではまだブランドの認知度が十分でないので、このようなイベントを開催してもらえるのはありがたい」「日本酒を今後、成都で広く普及するためには若者に浸透させることが必要と考えており、今回のイベント会場は多くの若者が集まる場所のため、非常に有益だった」「中国では焼酎はスーパーの棚に置いているだけで売れる商品ではないので、実際に試飲してもらい、特性を説明することが必要と考えており、このような消費者向けのイベントの積み重ねが重要だと考える」との声が聞かれた。
成都市内には日本料理店の数は約1,500店舗あるといわれているが、今後、市内で日本食の認知度をさらに高め、日本食市場を成熟させるためには、消費者に日本食を体験してもらう機会を継続的に提供することが必要と思われる。
(内田剛)
(中国)
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