ジェトロ、カナダ2都市のレストランで日本産ホタテなど1万7,000食提供、水産品をPR

(カナダ、日本)

トロント発

2024年03月22日

ジェトロは、カナダの2都市で地元の日本食レストランと連携し、日本産水産品のプロモーションを実施した。同プロモーションでは、3月1~10日にバンクーバー市近郊のレストラン9店舗、3月11~17日にトロント市近郊のレストラン7店舗と連携し、店舗来店者に日本産水産品を使ったサンプル料理を提供した。

各店舗では、日本産のホタテやイクラ、ウニなどを使用したそれぞれのオリジナルの料理のサンプル品が準備され、2都市で合計1万7,340食が振る舞われた。

写真 連携先のレストランは連日盛況(ジェトロ撮影)

連携先のレストランは連日盛況(ジェトロ撮影)

写真 北海道産ホタテなどを使用した刺身。テーブルにはポップを設置した(ジェトロ撮影)

北海道産ホタテなどを使用した刺身。テーブルにはポップを設置した(ジェトロ撮影)

写真 北海道産ホタテ~自家製ウニタルタル添え~。カナダ人はこってりした味付けを好む傾向にある(ジェトロ撮影)

北海道産ホタテ~自家製ウニタルタル添え~。カナダ人はこってりした味付けを好む傾向にある(ジェトロ撮影)

写真 ウニ茶碗蒸し。水産物は生食だけでなく加熱料理にも適していることをアピール(ジェトロ撮影)

ウニ茶碗蒸し。水産物は生食だけでなく加熱料理にも適していることをアピール(ジェトロ撮影)

試食した来店者からは、「日本産の水産物は新鮮でおいしい」「他の日本食レストランにも行ってみたい」「おいしいので友人や家族に勧めたい」などのコメントがあった。レストラン事業者からは「1~2月は売り上げが落ちる中、多くの問い合わせや予約が寄せられた」「今回のプロモーションにあわせて、新しいメニューを開発し、試食として提供したところ好評だったため、今後メニューに追加するか検討したい。メニュー開発のきっかけになった」などのコメントがあった。

2023年8月から開始された東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の放出以降、一部の国が日本産水産物に対する輸入規制を強化した(2023年8月25日記事2023年8月24日記事参照)。これに対して、北米では官民一体で日本産ホタテなどの水産物プロモーションの強化が行われている。本イベントは、カナダにおける2023年9月以降の一連のプロモーションの一環となる(2023年10月12日記事2023年10月25日記事参照)。

日本の農林水産物・食品の輸出額のうち水産物が占める割合は約3割で、このうち、輸入規制を導入した中国や香港向けの水産物輸出が占める割合は4割に上る。日本政府は2025年までに農林水産物・食品の年間輸出額を2兆円、2030年までには5兆円に拡大するという目標を掲げており、目標を達成するには、水産物の輸出先の多角化が急務となっている(2024年1月31日記事参照)。

(伊藤春香)

(カナダ、日本)

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