ジェトロ、カナダ最大の駅で日本産ホタテなど1万食を提供、水産品をPR

(カナダ、日本)

トロント発

2023年10月25日

ジェトロは10月19~20日の2日間、カナダで最も利用客数が多いトロント市のユニオン駅で、日本産水産物のプロモーションイベントを開催PDFファイル(298KB)した。同イベントは、11月1~4日にかけてユニオン駅で行う日本ファンコミュニティ形成イベント「Next Stop:Japan」と連携して実施されたもので、駅構内の試供品配布ブースで日本産ホタテなどを使った試食サンプルが通行人向けに提供された。当日は、サンプルを求める人で長蛇の列ができ、イベントを担当したユニオン駅の職員からは、おそらく過去最高の集客だというコメントが聞かれた。

写真 日本産ホタテなどを使った試食サンプルを求めて並ぶ様子(ジェトロ撮影)

日本産ホタテなどを使った試食サンプルを求めて並ぶ様子(ジェトロ撮影)

ホタテを使った炊き込みご飯やホタテのラタトゥイユの柚子胡椒(ゆずこしょう)グレモラータ添え、マグロ巻き寿司(ずし)の3種類がサンプルとして準備され、2日間で延べ1万食以上が提供された。

写真 提供されたホタテのラタトゥイユ(ジェトロ撮影)

提供されたホタテのラタトゥイユ(ジェトロ撮影)

写真 ホタテの炊き込みご飯も提供された(ジェトロ撮影)

ホタテの炊き込みご飯も提供された(ジェトロ撮影)

試食した人からは「炊き込みご飯は旨味(うまみ)とホタテの味が感じられる絶妙な味付けだ。ユニークな味で気に入った」「ホタテと日本食というと寿司をすぐに想像するが、炊き込みご飯やラタトゥイユといった食べ方は考えたことがなかった。他の調理方法も学びたい」などのコメントがあった。

東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の放出開始を受けて、中国や香港などでは8月から日本産水産物の輸入禁止措置を開始したが(2023年8月25日記事2023年8月24日記事参照)、北米では、官民一体で日本産ホタテなどの水産物プロモーションを強化している。本イベントはその一環で、カナダでの開催は9月下旬、10月初旬のプロモーション(2023年10月12日記事参照)に次いで3回目となる。

試食客がインスタグラムなどにアップロードしたイベントの投稿を見て別の試食客が訪れるなど​、オフラインでのプロモーションがオンラインを介して拡大する様子もみられた。また、サンプルとともに、日本産水産品を購入可能なEC(電子商取引)サイトへのリンクを二次元バーコードで紹介することで、オフラインのイベントからオンラインでの購入へと消費者を誘導する仕組みづくりも行われ、今後の日本産水産物の販路拡大が期待される。

(飯田洋子)

(カナダ、日本)

ビジネス短信 1ac2dd44ce8e99fe