ジェトロ、カナダのトロントとモントリオールの日本酒イベントで日本産ホタテなどPR

(カナダ、日本)

トロント発

2023年10月12日

10月1日の「日本酒の日」を記念し、カナダの2都市でイベント「カンパイ・トロント」「カンパイ・モントリオール」が開催された。日本酒輸入エージェントの業界団体のオンタリオ日本酒協会とケベック日本酒協会がそれぞれ主催した両イベントは、9月30日にトロントの日系文化会館、10月5日にモントリオールのボンスクールマーケットで行われ、レストランやメディア関係者などの事業者向けの部と、日本酒愛好家などの一般向けの部の2部構成で、150種類以上の日本酒が提供された。

また、日本産水産物のプロモーションのため、ジェトロは会場内にホタテ(ゆずソースホタテ、あぶりホタテ、貝ヒモを用いた珍味)、ハマチ(カルパッチョ)、カンパチ(刺し身)のサンプル試食ブースを出展し、トロントでは1,336食、モントリオールでは1,117食分を提供した。

写真 会場で陳列されたカンパチやホタテのサンプル(ジェトロ撮影)

会場で陳列されたカンパチやホタテのサンプル(ジェトロ撮影)

東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の放出開始を受けて、中国や香港などでは8月から日本産水産物の輸入禁止措置を開始したが(2023年8月25日記事2023年8月24日記事参照)、北米では、官民一体で日本産ホタテなどの水産物プロモーションを強化している(2023年10月5日記事参照)。今回のイベントはその一環で、カナダでは初となる。

イベント開催を前に、日本産水産物の輸入企業からは「放水開始後、安全面に関する問い合わせが増えているので、商品をPRする機会があるのは助かる」という声が上がっていた。一方、イベント当日の会場では、安全面に関する質問はなく、試食した一般客からは、「日本のホタテはとても好きで、北海道産と聞いてさらに食べたくなった」「刺し身だけでなく、カルパッチョや、ゆずソースもとてもおいしい」「ホタテのヒモの珍味は日本酒と抜群に合う、これはどこで購入できるのか」といったコメントや質問があった。

写真 日本産ホタテのサンプルに舌鼓を打つ来場者(ジェトロ撮影)

日本産ホタテのサンプルに舌鼓を打つ来場者(ジェトロ撮影)

試食したシェフは「味や食感が良く、メニューに加えることを検討したい」とコメントしたほか、フォロワー数が30万を超えるインフルエンサーも来場するなど、販路拡大や認知度向上につながるイベントとなった。

(飯田洋子)

(カナダ、日本)

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