恒大集団が2021年と2022年の決算を発表、負債総額は2兆元超に

(中国)

広州発

2023年08月01日

不動産大手の恒大集団(本社:広東省深セン市)は7月17日、2021年および2022年の決算報告に関する最新情報を公表した。同社は2021年に債務不履行に陥り、財務調査のため2021年の決算発表を延期していた。

同社の発表によると、2021年および2022年の同社の純損失はそれぞれ4,760億3,500万元(約9兆447億円、1元=約19円)、1,059億1,400万元と、2年連続で巨額の赤字になった。2022年12月期の負債総額は2兆4,374億元となり、債務超過に陥った。

同社は2023年3月にオフショア債務の再建計画を発表しており、2023年7月現在、債権者の支援を募っている。24、25日には香港とケイマン諸島それぞれで社債保有者と会議を開催し、具体的な計画について債権者と協議を行った。

なお、中国では2021年以降に行っていた不動産への金融投資の規制を緩和し、不動産市場の活性化を図っている(2022年11月24日2023年1月23日5月24日記事参照)。

広東省の2023年上半期の不動産開発投資は前年同期比7.4%減の7,000億元となり、前年同期(同9.4%減)から減少幅が2.0ポイント縮小したものの、2022年第1四半期(1~3月)以降マイナス傾向が続いている。

(田中琳大郎)

(中国)

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