再び動き始めるGIFTシティーでのITハブ・ビル建設計画

(インド)

アーメダバード発

2023年07月13日

グジャラート(GJ)州産業開発公社(GIDC)は、2019年にインド初の国際金融特区であるGJ国際金融テック・シティー(GIFTシティー)内に、ITハブ構築のためのインフラとして専用の産業ビルを建設する計画を発表していた。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、長らく凍結されていた同計画が、再び動き出している。

同計画は、2019年にグジャラート・エレクトロニクス&ソフトウェア産業協会(GESIA)の要請に応じて、GIDCとGESIAとの覚書に基づき開始された。GESIAは州政府に対して、GJ州には相応のITおよび関連企業の集積があるにもかかわらず、十分なポテンシャルを発揮できておらず、IT産業の技術ハブの構築・発展が急務だとしていた。

2021年6月時点においては、GIDCに対してGIFTシティー内に60万平方フィートの建築面積が与えられ、1平方フィート当たり850ルピー(約1,445円、1ルピー=約1.7円)の価格を設定して開発権が割り当てられていた。GIDCが開発する予定の地上28階建てのビルには、共有インフラやコワーキングスペースなどがあり、IT関連企業の入居を想定していた。GIDCは推定費用40億5,000万ルピーの予算を計上、産業界からの投資額は約100億ルピーが見込まれ、約9,000人の雇用を生み出すと期待されていた。これに対して同プロジェクトには、38社から関心が寄せられているとしていた(2021年6月2日「タイムズ・オブ・インディア」紙)。

GIDCはGJ州全域で220カ所の工業団地を開発・運営しているが(2023年5月9日5月26日記事参照)、GIDCは高層ビルの開発の経験が乏しいことから、GIFTシティー内で同プロジェクトを引き継ぐことを検討しているという。本件につき州政府は協議中で、近く決定が下される見込みだ(2023年7月6日「タイムズ・オブ・インディア」紙)。

新型コロナウイルス感染の沈静化後、GIFTシティーの開発は都市インフラ開発のほか、世界的有名企業をはじめ入居企業の増加やさまざまな面での進展が加速しており、IT産業の集積ハブを目指す同プロジェクトの推進も急がれている。GJ州政府はGIFTシティー内に世界的なフィンテック・ハブを構築する方針を打ち出しており(2022年7月11日付地域・分析レポート参照)、モディ首相は先ごろの米国公式訪問中に米グーグルのスンダル・ピチャイ最高経営責任者(CEO)と面談、同CEOはGIFTシティーにグローバル・フィンテック・センターを設立すると発表し、関心を集めている(2023年6月30日記事参照)。

(古川毅彦)

(インド)

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