タミル・ナドゥ州から電子機器輸出が好調、iPhone生産が寄与

(インド)

チェンナイ発

2023年07月12日

インド中央政府は2022年度(2022年4月~2023年3月)の品目ごとの州別貿易統計を公表した(注)。電子機器では、タミル・ナドゥ(TN)州が53億7,127万ドルの輸出を記録し、州別で首位となった(添付資料表参照)。TN州、ウッタル・プラデシュ州、カルナータカ州、マハーラーシュトラ州の上位4州で輸出額の約75%を占めており、電子機器の輸出拠点が一部の州に集積していることがうかがえる。

現地紙は、フォックスコンやペガトロンにより生産されたiPhoneなどの輸出がTN州の電子機器輸出額の増加を牽引したとしている(「タイムズ・オブ・インディア」紙7月1日)。一方、N.ラマチャンドラン元インド電子機器産業連盟会長は、良好な投資環境と熟練労働者の豊富さ、空港への良好な物流環境がTN州が首位となった理由としている(「ビジネスライン」6月30日)。

iPhone関連では、タタ・グループによるウィストロン工場の買収や、フォックスコンによる新工場の建設開始など、投資の動きに注視する必要がありそうだ〔2023年5月22日記事(1)参照2023年5月22日記事(2)参照〕。

(注)同統計は、インド中央政府ウェブサイトNIRYAT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公表された。NIRYATにはインドの貿易に関する情報がまとめられている。また、インド全体の品目ごとの輸出入額は、4月に公表されている(2023年4月26日記事参照)。

(浜崎翔太)

(インド)

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