米アモジー、LSBインダストリーズとアンモニアの船舶燃料利用で提携

(米国)

ヒューストン発

2023年05月26日

輸送部門の脱炭素化を手掛ける米国のアモジー(本社:ニューヨーク州ブルックリン)は5月25日、アンモニア製造企業LSBインダストリーズ(本社:オクラホマ州オクラホマ)と、米国の内陸水路輸送部門を中心に、船舶燃料としての低炭素アンモニアの利用促進に向けた覚書を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

本覚書に基づき、両社は、LSBの低炭素アンモニアとアモジーが開発するアンモニア発電システム(注)を統合した実証事業の評価・開発で協力する。本事業が成功すれば、両社は、低炭素アンモニアのサプライチェーンの開発や、船舶を含む複数のアプリケーションでアモジーの技術の導入機会を模索するなど、より大規模な開発での協力も視野に入れているという。

アモジーのセオンフン・ウー最高経営責任者(CEO)は「LSBと協力して、主に米国での低炭素アンモニアサプライチェーンの開発を推進する機会を得たことをうれしく思う」「本提携の成功により、上流の生産から下流の利用に至るバリューチェーン全体において、商用輸送部門の脱炭素化のための包括的なソリューションとして、アンモニアの地位を確固たるものにするための重要なステップとなる」と述べた。

アモジーは脱炭素化の取り組みを進めており、2023年3月に、アモジーが開発するアンモニア発電システムの船舶利用やアンモニアのサプライチェーン構築に向けて商船三井との提携を(2023年3月24日記事参照)、4月には、シンガポールのマルコポーロ・マリンとアンモニア発電システムの船舶利用での提携(2023年4月19日記事参照)を発表した。

(注)液体アンモニアから水素を生成し、電力を生み出すことが可能で、二酸化炭素(CO2)を排出せず、効率的かつ経済的に船舶や自動車、ドローンなどを動かすことができる動力源となる。

(沖本憲司)

(米国)

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