三菱重工、米テキサス州で天然ガスだきガスタービン・コンバインドサイクル発電設備受注
(米国、日本)
ヒューストン発
2023年05月01日
三菱重工業は4月28日、米国の大手電力会社エンタジー・テキサス(本社:テキサス州ボーモント)が運営するオレンジ・カウンティ発電所向けに、120万キロワット(kW)級の天然ガスだきガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を受注したと発表した。主力最新機種である空気冷却方式のM501JAC形ガスタービン2台を中核とするもので、2026年の運転開始を予定している。
発表によると、三菱重工業はこのGTCC発電設備向けにM501JAC型ガスタービン、蒸気タービン、発電機、排熱回収ボイラーといったGTCC発電の中核設備を供給する。テキサス州南東部のブリッジシティー近郊にエンタジー・テキサスが総出力121万5,000kWの発電所を建設するという計画をテキサス州公益事業委員会が承認したという。
三菱重工グループの現地窓口である三菱パワー・アメリカのビル・ニューサム社長兼最高経営責任者(CEO)は「当社は、ネットゼロの目標を達成するために、相互補完的な専門知識を持つチームを編成する必要性を認識している。エンタジーとEPC(設計・調達・建設)パートナー2社とともに、発展し続けていけるように期待している」と述べた。
三菱重工業は高効率で信頼性の高いGTCC発電設備の普及に向け、電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの脱炭素化を促進することで、地球環境の保全に貢献する方針だ。
三菱重工グループは、米国での脱炭素化の取り組みを積極的に進めている。直近の動向としては、2022年7月に三菱重工業は米国ボーイングと持続可能な航空産業の実現に向けて覚書を締結(2022年7月21日記事参照)、11月には三菱重工エンジニアリングが米国エクソンモービルと二酸化炭素(CO2)回収技術で提携(2022年12月1日記事参照)を発表した。
(沖本憲司)
(米国、日本)
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