三菱重工、米ボーイングとMOU締結、持続可能な航空産業実現へ協業

(米国、日本)

ヒューストン発

2022年07月21日

三菱重工業と米国の航空宇宙分野大手ボーイング(本社:バージニア州)は719日、持続可能な航空産業の実現に向けた協業を行う覚書(MOU)を締結したと発表した。

両社は、持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation FuelSAF)や、水素、電動化、環境に配慮した素材、二酸化炭素(CO2)回収、環境負荷ゼロに貢献する推進技術、新しい機体コンセプトなどの分野での協業を通して、持続可能な航空産業の実現に貢献する方針だ。航空産業のカーボンニュートラルに向けて有望なソリューションのSAFについて、その実現も追求する。

三菱重工の加口仁常務執行役員兼CSO(最高戦略責任者)兼エナジードメイン長は「CO2削減に貢献できる製品・技術・サービスを通して、世界中のパートナーと協調し、社会のネットゼロ実現に貢献していく」と述べている。

三菱重工は2021年、バリューチェーン全体を含むグループ全体のCO2排出量を2040年までにネットゼロにする目標を設定した。その中間目標として、2030年までに同排出量を50%(2014年比)削減する方針だ。

三菱重工グループは脱炭素化の取り組みを積極的に進めている。三菱パワー・アメリカと米国のマグナム・デベロップメントは6月、両社がユタ州で取り組む世界最大規模の産業用グリーン水素(注)製造・貯蔵施設の開発事業について、米国エネルギー省から5440万ドルの融資の債務保証を受けたと発表した(2022年6月20記事参照)。また、三菱重工は同月、産業規模での安価なグリーン水素の製造を目指す米国のエレクトリック・ハイドロジェンに、ビル・ゲイツ氏が設立したファンドの米国ブレークスルー・エナジー・ベンチャーズなどとともに出資したと発表した(2022年6月24日記事参照)。

(注)再生可能エネルギーを利用して、水を電気分解することで製造される水素。製造工程でCO2を発生させないため環境に優しいエネルギーとされる。

(沖本憲司)

(米国、日本)

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